第16話 女性の人生が、追い詰められていく。女性ハラスメントは、なぜ、理系で多くなっちゃうの?それは…。専門家が、解説します!

 涙…。

 「良いかな、君?」

 「はい…」

 「こちらは、保護者なんだ」

 「はい…」

 「君は、保護者たる僕に、従わなければならない」

 「…はい」

 「この研究室には、僕の、大切な教え子たちもいるからね。強い、男性連中だ」

 「…はい」

 「君は、あの人たちと結婚できれば良いよね?」

 「はい?」

 「この僕、名誉教授様が、君たちを、結びつけてあげようじゃないか」

 「はい?」

 「彼らは、強い。世界に1つだけの世代、だからね?何でも、わがままが通る。輝いているよ。ああいう世代と結婚できる君は、幸せだよ」

 「…!」

 「君は、彼らの、パートナーになるべき」

 セクハラもいきすぎ発言が、やってくる。

 「パートナーは、強い。何をされたとしても、文句なしだ」

 「はあ?」

 研究職の世界は、意外に、狭い。

 もしも、もしも、その教授たちだけにでも嫌われて、悪い評判が流されてしまえば、私生活が崩される。

 泣いている時間すら、とれなくなる。

 女性の人生が、追い詰められていく。

 差別的な発言からはじまり、馴れ馴れしすぎる手出しにまで広がるようないやらしい行為は、理系の研究の場では、多いらしい。

 女性の弱い立場が、悪用され続ける。

 そして、隠蔽。

 「理系の女性研究者は、まだまだ、少ない。これに、注意」

 ハラスメントの専門家は、注意を促す。

 「理系では、女性研究者が少ない分、研究室にたった1つの花として、注目が浴びせられ続けます。これで、被害が、1点に集められます。男性からの、理不尽な誘いを、受けやすくなってしまうんですよ」

 女性は、どうすれば、良いのだろう?

 専門家は、渋る。

 「研究室に、夜遅くまで残って、論文を書いたり、実験を続けたりする女性も多いんですよね。もちろん、それが、悪いことではないのですが…」

 努力をするほど、リバウンド。

 今どき社会の、特徴。

 「努力をしていれば、男性から、からかわれる。…そんなにがんばっちゃったら、結婚ができなくなっちゃうんじゃないの?とかさ…。僕と、結婚する?そんなことを言ういう人も、いるし…」

 女性は、弱みを握られ、麻痺。

 ついには、こう言う女性たちまでが、現れたという。





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