ヤングケアラー・ハナは、奮闘中!②~車いすサッカーをする子の悩みを聞いて、理系女子のセクハラ(アカハラ)ケアも、やっていきたい!~
第12話 御の字は、結果オーライっていう軽い意味じゃないから。ほとんどの人が、間違っている?正しいケアにならなくなっちゃうぞ。
第12話 御の字は、結果オーライっていう軽い意味じゃないから。ほとんどの人が、間違っている?正しいケアにならなくなっちゃうぞ。
教授の、介護?
これも、ケアなの?
「ヤングケアラーの、闇。でも、逆らえない。逆らっちゃったら、契約が切られるかもしれないんだし…」
ひどいよ。
「明日からこなくて良いよって、言われちゃったら…。どうすれば良いの?」
身分ある人は、良い。
弱い立場の人のことなんて、どうでも良く感じられただろう。強い、皇帝気分。
自分だけ良ければ、それで良い?
オンリーワン。
世界に1つだけの、何とやら。
「私、どうしたら良いわけ?」
彼女の任期は、アンバランスなともしび。
「君には、また、働いてもらおう」
そう思ってもらわないと、困る…。
「契約更新で、お願いしようかな」
そう言ってもらわないと、困る…。
契約更新は、命を保証してくれるほど、御の字。
ちなみに、御の字というのは、御という字がつくくらい感謝したという意味だから、本来は、最高のこと、大いにありがたいことを指した言葉。
御の字間違いに注意、かな?
たまに、こう言う人がいる。
「何かさあ、結果オーライって感じかな?そこそこ、何とかなっちゃったね。第2志望だったけれど、まあ、良いか。御の字、御の字」
それ、違うから。
「まあ、良いか。ギリ、セーフ!そこそこ、上手くいった。御の字」
いや。
そういうのは、御の字って、いわないから。
御の字っていうのは、最高の、願ったり叶ったりのことだから。
第一志望の何かを得られたときに、使ってよ。
「御の字だったよ!最高だったよ!」
そんな感じで、言ってよね。
「…って私は、何、正しいことを思っちゃっているんだろう?」
彼女は、今どきの学生言葉のやりとりを思い出していて、御の字の復習をしていたのかもしれなかった。これって、職業病?
彼女の、研究者身分の弱さからくる悩みは、続いた。
「なあ。君?」
「は、はい!」
「今夜、一緒に、食事をどうかな?」
「え…」
「心配は、いらないよ」
「でも…教授?」
「何だ、何だ?」
「…」
「君?金が、ないのかな?」
「…」
「僕が、全額、出してあげるさ」
「…」
悪寒が、走った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます