二度寝で起きた出来事

GARAHIくホ心京ハeu(がらひくほみ

悪夢

 これは中学生の頃に起きた夏休みの出来事。

 朝起きたら時刻は八時を回っていた。

 俺はバレーボ―ル部に入っている。部活は八時三十分から始まるのだが、急がないと遅刻してしまう。

 顧問は遅刻にうるさいから遅刻はしたくない。歯を磨いて、バックをからって、朝ごはんを食べずに家を出た。

 今まで遅刻しそうになったことなんてなかったはずなのに、どうしてか今日初めて遅刻するかもしれない。朝方にも関わらず車が少ないのは今日が祝日だからだろうか、日差しが暑く汗が止まらない。はぁはぁと息を切らしながら走って学校に向かう。

 ほんと何でこういう時に限って信号に足止めされるのか、信号で止まってる時間は無い。

「裏から行くか」

 俺は普段使わない裏道で行くことにした。人気もなく、この世界は俺一人だけになたのかもしれないと思うぐらい静かでもあった。

 アスファルトを力強く蹴り、急いで学校に向かう。

 水分補給をしようと水を飲んでいるとき、杖をついてこちらを眺めるお年寄りの女性がいた。

 気のせいかは分からないが少し背中に寒気を感じる。

 なんだか怖くなり、水筒を直し再び走り出す。

 結構離れたが、後ろにずっと視線を感じる。チラっと後ろを振り返ると、そこには今さっきいたお年寄りがいた。

 結構離れたはずなのに、少し離れた電柱に杖をついて立っていた。

 とても怖くなり、走り出す。息を切らしながら全速力で走る。

 それでも、どれだけ走っても後ろの気配は消えない。

 そんな中、学校にたどり着いた。

 下駄箱で上靴に履き替えて、汗を服で拭いながら、部室に向かう。

 部室に着き、扉を開けようとする。が、開かない。

「あれ?」

 開くはずの扉が開かず、何度も開けようとする。が、開かない。

 仕方なく体育館に直接行こうと思い、体育館に足を運んだ。

 だが、体育館からは聞こえてくるはずの声が聞こえて来ない。

 いつもならもうアップが始まっている時間で声を出して走っているのだと思うのだが。

 体育館の扉の前に着いた。

 扉を開けようとするがここも開かない。

「なんで?」

 そう思っていると、コツ。コツ。と音を立てながらだんだん近づいてくる気配を感じた。

 コツ。コツ。と音が近づいてくる。すると真後ろでその音が止まった。

 背中が凍ったようにピンと背筋が伸びる。後ろを振り向こうと、ゆっくり後ろを振り返る。

 だが、誰もいない。

「なんだ」

 と思いながら前を向き直した時、前には大きなお婆さんの顔があった。


「ッッ‼︎」

 朝目が覚めると、そこは見慣れた天井だった。どうやら夢だったらしい。

「本当最悪」



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