第88話 現像 その2 引き続き説明です

「あとは【富士QW】ですね~。QW…クイックウォッシュっていうだけあってね、フィルムやプリントから薬剤を早く洗い流すのに必要なんですね!節水の観点からもぜひ使いたいですね!水道水垂れ流しなんてしちゃぁ駄目です!」


サプリメントの銀色の袋を手に持ち説明してくれる。そして小さいボトルを手に持つ。


「これは水滴防止剤のドライウエルですね~、水洗が終わったら乾燥の時に水滴が残ったまま乾くと白い斑点みたいな跡が着くので、そうならないようにするアイテムですね!

中性洗剤と同じ成分らしいですが、ケチって洗剤使う勇気はありません、失敗したら最悪ですからね。


あとはフォトスポンジです。

ドライウエルに付けた後、これで挟んで水を切ります。最終の仕上げみたいなものですから、床に落としたりしてスポンジ自体に砂やほこりがないかチェックしてくださいね。

古いと傷がつきやすくなるので定期的に交換が良いですね、フィルム挟んで傷がって心配になる方はやらなくても良いですよ~」


そして小さいクリップを見せる。

「35mm用のクリップですね~。

おもりが入っているのでフィルムを吊った時に、下にもう一つ挟んでおけば真っすぐ乾かすことができますよ~。

これはやっといた方がいいのでお忘れなく」


黒板に先ほどの説明したものを全部わかりやすく書きだしながら背を向けたままこちらに話しかけてくれる。


「必要なモノはコレでほぼ全部ですね~。

誰でもいいのでスマホで写真撮っておいてくださいね。部室用のメモノート作っても良いので後日移し替えてくれていいので可愛いの頼みますね~」


「さぁそれでは皆さんにも色々やってもらいましょうかね?

先ずはフイルムの取り出しです。

昨日持って行ったカメラにはフィルムが入りっぱなしですよね~?

鈴木さん以外はフィルム初めてなので取り出しからお教えしますね」


私と先生以外のチームに各1台カメラが机に置かれているので取り出し方の説明をする。


カメラのフタを開けた時、ベロが出ているフィルムが少しパトローネから少し出た状態状態で巻き上げをストップできれば一番いいのだそう。


手巻きなのでコツとしては最後巻き切る前に少し手ごたえを感じ、グッグッグと硬くなってカシュンと力が抜ける感覚があるそうだ。


そこがフィルムが離れた状態なのでそこから巻き上げるとパトローネの中にフィルムを入れ込んでしまうので気を付けた方が良いんだって。


そういえばそういう感覚、巻いていて感じたことがあったね。

フィルムが感光したら駄目だからしっかり巻き上げていたけれど、何も写ってない所だから問題ないのか!

一生懸命巻き上げまくったけれど心配し過ぎたんだね!

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