第8話 異変
突然だった
着信がなるスマホをタップして電話に出る
相手は親方だった
「創、今ちょっといいか?というか良くなくても電話する時間すぐつくれ」
焦った口調で親方は言った
「全然大丈夫ですよ、どしました?」
「お前、下見の事故のあった日、、なんかあったろ?第三者とかいたろ?」
「え」
咄嗟の事に僕は、え、とかしか反応出来なかった
なんで親方が
「おかしいんだ、どう見ても現場作業員じゃねーようなやつが来だして、老朽化や事故の原因を調べてるってより、明らかに何が他の事を探してる、調べてるって感じがするんだ。
今日、突然お前の事聞かれてな。そりゃ目撃者だから名前が挙がるのは分かるんだが、それなら最初だろ。
建設関係者に見えないようなやつが、作為的な何かを調べて、分からなくて、創の名前が急に出てくる。
何言ってんだって思うかもしんねーが、とにかくおかしいんだ何か。うちの従業員、それ以上は何も言ってないが、どうにも嫌な予感がする。ちょっと家からしばらく離れろ。
もし、俺から連絡が来た時に居場所を聞くような素振りがあったら絶対にいる場所を答えるなよ、そんで街を一旦離れろ。とりあえず俺は会社にあるお前の情報を一旦全部消しとく。どうにもきなくさすぎる。なにかは本当に分からんが」
「親か、、」
不意に肩を掴まれた
命さんが真剣な眼差しをしていた
小さく首を横に振った
「分かりました。なにか分かりませんが、あの事故なんか変でしたし、僕も何かわからんないですけど親方もそう思うならなんか巻き込まれるようなおかしな事になってるのかもしれません。すぐに動きます。親方も気をつけてください」
「大丈夫だ、絶対、、とは言えんが、すっとぼけ切る」
「もう1ヶ月分給料すぐに現金で偽名で振り込んでおいた。とりあえずひとまずはそれで大丈夫そうか?」
「はい、全然大丈夫です。すみません」
「いや、これでなんもなかったら俺がすまんだ。そうであって欲しいもんだが」
じゃあ、これから俺から連絡が来ても様子がおかしかったらまともに対応するなよ
と親方は念を押して電話を切った
「はー、動き出したかー」
「あいつら?」
頷きながら命はため息をついた
「親方さんて、住まい近い?」
「うん、まあ市内だよ同じ」
「絞ってくるだろうなー」
面倒そうに肩を竦めた
「創君、荷物まとめるよ」
「やっぱり?」
「多分時間の問題だし、すぐ動こう」
範囲がある程度絞られると、更に力を使う必要性がある事と、いくらそれを使っても、完全にこの家の中から身動きがとれなくる懸念が生まれるとの事だった
力を使って、相手の記憶から僕らに関する記憶を消すのが最善だが、対峙が必要となる
危険を避けるのを前提とした命は、離脱を優先事項とした
無論、僕もそうする一択しかない
鼓動が、高鳴った
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