第5.5話 元気ツインテール娘にお兄ちゃんと呼ばれながらBPOに引っ掛かりそうな教育をする的な話 そのに



~放課後 響木の教室~


「ふぅ」


 ようやく授業を終え一息つく。

 今日も1日波乱万丈だった、ほとんどが俺の体質のせいだけど。

 またしても六人くらいの美少女の下着に顔を埋めたりして新たな出会い(フラグ)をするところだった。

 危ない危ない。


「あ~疲れたー。五時間も六時間も授業するもんじゃないよな」


 例の如くクソッタレモブ野郎が俺の机に座る。


「なぁこの後ゲーセンでも 行 か な い か」


 なんだその言い方は。

 どうやって殴ろうか考えていると


ガラッ


「失礼しまーす! あ、お兄ちゃん! 部活行きましょう!」


 別クラスの元気いっぱい雑食娘が俺のクラスに登場した。

 ざわめくクラス内。

 まぁ見た目はそこらのアイドルにも引けをとらないからな。

 案の定ソワソワする男子達。


トタトタトタ……


 太陽は俺の方に駆け寄ってくる。


「あ、お邪魔でしたか? お兄ちゃん借りてもいいですか?」


 太陽は机に座っているクソッタレモブに声をかけた。


「あれ? お前部活入ったの?」


 モブは太陽を見ながら、太陽の言葉には反応せず俺に言った。

 まぁこいつはゲイだからな。

 可愛い女の子だろうがクラスの男子共みたいな反応はしないだろう。


「キミ、こいつとどーいう関係? つーか誰?」


 クソッタレゲイ野郎は太陽に言った。

 こいつとは長い付き合いだからな、俺に妹がいない事は知っている。お兄ちゃんと呼んでいても俺の妹とは思わないだろう。


「アタシ1年A組の紅 太陽ですっ!」


 太陽は元気溌剌に自己紹介をして、続けてとんでもない事を大声で言った。


「お兄ちゃんの肉便器です!」


 俺は急いで太陽の手を引き、朝の校舎裏へと向かった。


           *


~校舎裏~


「い……痛いですよぅっ! お兄ちゃん! もっとください!」


 怖い事を言われたので急いで手を離す。


「どうしたんですかお兄ちゃん? もしかして発情したんですか?! R15の制限を飛び越えてアタシにオタマジャクシを注ぎ込む気ですか!? きっと明日には検査薬に反応がでるくらいうじゃうじゃとカエルを産ませる気なんですね!? 助けてください! 助けてください!」


 そう言いながら太陽はお尻を俺に向け

 下着をおろした。


 一体どうしたらいいんだ。

 とりあえず子供を躾(しつけ)るように俺は太陽の生尻を叩いた。


ペチンッ


「ニンジャリアンアン」ワオーン


 謎の言葉と共に遠吠えをした太陽は


「まっ……まいあひっ!」マイアハー


 そう言って何らかの絶頂に達した。


「はぁ……はぁ……」


 R18指定ではないので言っておくが

 俺は躾でお尻を叩いただけだし、この変態娘は何らかの絶頂に達しただけだ。

 このご時世それだけでセクハラになるかもしれないしBPO的な何かにひっかかるかもしれないがーー


「お兄ちゃん……すごいです……」


 ーー本人が何か意味のわからない恍惚な表情をしているので良しとしてほしい。

 というか何なんだこのやり取り。


「そんな事より聞くんだ、俺も太陽と同じで入部したばかりだ。俺もまだ先輩方の域には達していない、だから部活以外では普通にしててほしい」

「………?」


 意味が解らないというように首を傾げる太陽。

 朝、自分が言った事をそのまま返しただけなのに何故解らないんだろうか。


「あっ! 肉便器より性奴隷の方がいいって事ですか?」


 それらの意味は同じだし、話は何もかもが違う。


「朝言ったばかりだろう、そんな事をやっていたら高校生ぼっちになること必死だぞ」


 まぁ俺は別にそれでもいいんだけど……内申にも響きかねないからな。

 響木だけに。


 太陽はハッとした顔をする。


「そ……そうですよね……ごめんなさい……」


 ようやく解ってくれたようだ。


「よく考えたらアタシドMで変態なのでそんな事になったらすごく気持ちいいです! なのでどんどんやっちゃいましょう! 人の夢は終わらねぇっ!!」ドンッ!


 太陽はゼハハハと笑いながら空島へ向かって跳躍していった。

 あの女、一日で先輩達の領域に達しやがった。


 こうして変態ドM雑食娘が爆誕したのであった。






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