第41話 墓参り
今日は墓参りの日だ。
起きた時に朝ご飯が準備してあるのは嬉しい。
昨日寝惚けた有希を2階に運んだ時に抱っこした事を謝ると、有希は
「エェーっ…と…おっ…覚えて無いかな…重かった?
迷惑掛けてゴメンネ…?」
と赤くなりながら答えたので、ひょっとしたら起きていたのかと思ったが、本当に覚えて無いらしい。
俺としては本当に助かった。
遠山家の墓は三多摩の某墓地にあり、自宅から車で1時間くらいの距離にある。
俺の父親が脳内出血で倒れる前に自分で購入してきた墓なので、先祖代々の墓という訳では無い。
何の因果か、あさま山荘事件の殉職した警察官の墓もある墓地であり、俺の職場の大先輩なので墓参りさせてもらったが、立派な墓だった。
昔の先輩繋がりで、新撰組の斎藤一も警視庁警察官だったので、そう考えるとウチの会社は凄い老舗なんだな、と改めて思う。
まぁ時代が変わっても似た様な組織は昔からあった訳だから、人間が生きているうちは無くならない職業だろうな…。
墓を掃除して、花とビールを供えて線香をあげる。
俺と有希は手を合わせた。
…父さん、俺この間仕事中に死ぬかと思ったけど、何とか生きてるよ。
あと、何だかこんな可愛い女の子と知り合いになっちゃったよ、母さんの部屋はこの子に貸しちゃったから。
これからどうなるか分からんけど、見守っていてくださいな…。
はい、墓参り終了。
ここはお供物はそのままにして帰れない決まりなので、ビールは勿体無いけど水道に流して捨てた。
花は墓を管理してる人達がそのうち枯れたら捨ててくれる事になっている。
この後、近くにあるショッピングモールにパン屋さんがあるんだが、そこのチョコリングというチョコとナッツが入ったデニッシュパンを有希に食べさせたくて買いに行った。
パンを買うついでに、昼ご飯をショッピングモール内の回転寿司に寄って食べた。
最後に、またもやこの近くにある農協の野菜売場に行って、料理に必要な野菜があれば有希に買ってもらう。
俺はここのプチトマトを有希にオススメしたが、俺が買いたいのは野菜じゃない。
俺が買ったのは、北海道産のニ夜干しインスタントラーメンだ。
これは麺を2日間じっくりと乾燥させてあるそうなんだが、美味しくないラーメン屋に入るくらいなら、このインスタントラーメンの方が全然美味い。
味噌、塩、醤油の何を食べても美味いんだが、特に味噌をオススメする。
茹でたもやしを入れたら美味いぞー。
このインスタントラーメンはよく北海道物産展とかアンテナショップとかに置いているので見付けたら食べて欲しい。
そしてこの日は家に帰った。
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