スマホトアクマ

@yumeyabure

第1話

暇なときはスマホを見る。

歩いてるときも、座ってるときも。

食事中も、風呂に入ってても。

調べたいものがあるときはスマホで調べる。

手っ取り早くて、直ぐに答えが出てくるから。


電話もゲームもSNSも、買い物も、全部この小さい端末で出きる。

こんな万能ツールがあったら、それはもう片時も放したくないじゃないか。


それなのに、

大して落としたりもしてないスマホが今日壊れてしまった…

ピンクなサイトも見てなければ、怪しいことは何一つしていなかったのに。

2年契約のよくあるプランで、まだ半年しか使ってないのに。

画面が突如ブラックアウトしてから電源ボタンを弄ってもうんともすんとも言わない。

早速交換の手続きをと思ったが、もう夜の8時。

町はまだ賑わってるが、ショップは閉まっているだろうな。

パソコンは、スマホを持ってから殆ど使ってないので捨ててしまった。

テレビも最近はつまらないと思ってたので、引っ越しの際に処分したばかりだ。


はぁ

諦めて今日は寝るか。

明日は残業せずに、ショップにいかなければな。

一応、スマホの機嫌が直るかもしれないと思って、電源には繋いでおいた。

この時間に寝たら何時に起きる羽目になるだろうか。

まぁ、なるようになるさ。


このときは気付かなかった。

電源に繋いだ後のスマホの画面に妙な模様が浮かび上がってたことに。

そして、スマホが妙に暖かかったことに。

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