幼き頃から乙女は王子様を探しています。いつか自分を幸せにしてくれる王子様に憧れます。
でも素敵な王子様の周りには素敵なお姫様がいます。だって私が憧れる王子様ですから当然です。お姫様の手を取る王子様の姿を見たって泣いたりしません。
油で汚れた娘には手が届きません。追いかけても奪われてしまうのです。
せめて夢の中だけでも王子様と一緒に幸せになりたい。
そう夢の中だけでも・・・
・・・って お兄ちゃん今何を言いましたか 姫ちゃんって言いましたよね
都合の良い話が聞こえましたが私の妄想ですか 期待しちゃいますよ
今も本棚の奥に眠っている絵本。もう少し私の王子様に期待してみようかなんて気持ちになりました。