第94話 二人の愛は本物!? その3

 後数分で、この部屋退出しなければ成らないが、このままでは俺もさくらも尾を引くだろう……

 ソファーに座り直したさくらを、俺は無言で抱きしめた。


「!!//////」


 俺が自ら抱きつきに来るとは、さくらも予測していなかったのだろう。

 一瞬驚いた表情をするが、直ぐに上目遣いの表情に変わり声を掛けてくる。


「いきなりで……びっくりしました!//////」


「……俺だって、本当はさくらとこの先を進みたいのだよ!///」

「でも、まださくらは、合法的な年齢に達していない……」


「ここの防犯カメラが例え『自主規制』でも絶対では無いし、さくらはこのカラオケ店に身分を提示してしまっている…」

「さくらの気持ちも理解出来るが……俺の苦しみも少し分かって欲しい。さくら!//////」


「//////」


 さくらは大きく口を開けて、その口を右手で塞ぐ仕草をする。

 俺からの告白を本当に驚いているのだろう……


「颯太さん!//////」


 さくらは涙をにじませながら、さくらも俺を抱きしめる……

 さくらは元々俺のことが好きで有ったが、俺もさくらのことが同性でも本当に好きに成って知った……


「さくら…。さくらは男の娘だけど、好きに成っても良いですか…?//////」


 俺はさくらに正式な告白をする。

 今までも恋人関係では有ったが、俺は何処かで躊躇ためっていた。


 さくらの見かけは美少女で有るが、性別は男性だし勿論、元気な男性生殖器も付いている。

 今のこの国の法律では、さくらと正式な婚姻関係を望むことは非常に難しいから、法律が変わるまでの間は、事実婚扱いに成ってしまうだろう……


 子どもに関しても、お互いが男性で有るから子どもは当然出来ないし、俺が子どもを望んでもさくらが望んでいない可能性も有る。

 今は子どもの話より、お互いの仲を深める方が先決で有るが……


 そう言ったことを含めて、今の今までさくらと関係を深めるのは躊躇ちゅうちょしていたが、俺はさくらの綺麗な心に完全かれてしまった……


 俺の問いに対して、さくらは今までに見たこと無い、満面な笑顔を頬を染めながら答える!


「はい! 颯太さん!//////」

「男の娘ですけど、好き成ってください!❤//////」

「そして……好きだけで無く、もっと大好きに成ってください!❤❤///」


「さくら…!//////」


 俺はその言葉で、再度さくらを強く抱きしめ直した。

 さくらも満面な笑顔で抱きしめられている……

 これで俺とさくらは、正真正銘の恋人関係に発展した……


 ☆


 カラオケの個室退出時間と成ったので、俺とさくらは個室から出て、受付で料金を精算してから、カラオケ店から出る。


「♪~~」


 さくらは俺が告白してから、ずっと笑顔のままで有る。

 見ていても、飽きないさくらの笑顔……


 何で、この良さをもっと早く、受け入れなかったのだろうか……

 俺とさくらは車に乗り込み、俺はエンジンを掛けながらさくらに聞く。


「さくら……。残念だけど、後は駅に向かうよ…」


 俺は名残惜しそうにさくらに言うけど、さくらは笑顔で答える。


「はい! 残念ですけど、これ以上のデートは、また両親に怒られてしまいます///」

「実は先月、結構ギリギリでした!!///」


「えっ、そうなの!?」


「はい。そうです!!」

「あの時は、颯太さんに心配を掛けない様に黙っていましたが、今回もギリギリだと次回に響きそうですので、駅に向かってください!!」


 さくらは終始笑顔で言う!?

 先月の様にグズつくと思っていたが、お互い本当の恋人関係に発展したので、さくらも余計な心配をする必要が無くなったのだろう!?


(何か……今回は、俺の方が心残りだ…)

(内心、さくらの手で俺の生殖器に刺激を与えて貰いたいのに…)


 さくらとは裏腹に、俺の方が尾を引いてしまっている!?

 カラオケをするまではそんな事を全然思わなかったのに、俺の今は完全さくらにぞっこんで有った!?

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