第70話 企む、朱里とさくら!?

「こんにちは。颯太さん!」

「遠い所から、お疲れ様です!!」


 朱里さんは、水色系統の薄手長袖服装に、ややオレンジ系のスカートエプロンを身につけている。

 スカートエプロンにはワンポイントも刺繍されており、朱里さんの可愛らしい姿をさらに強調させる。これが朱里さんの喫茶店制服姿だ!!


「あっ、こんにちは。朱里さん!//////」

「わざわざ、駐車場まで来てくれて、ありがとうございます//////」


 俺は愛しい朱里さんを見ながら挨拶をする!!

 さくらとは恋人関係だが、さくらはあくまで男性だ!!

 と言ってはダメか……


「えっと……すいません。朱里さん…//////」

「出迎えてくれて嬉しいのですが、さくらが、まだ来て居ないようでして……」


 時間に成っても、俺とさくらが来店しないことを心配した朱里さんが、店外に出て来たと思い、俺は朱里さんに謝り始めると……朱里さんも少し困った表情で言い始めた!?


「うん…。こちらもごめんなさい。颯太さん!///」

「今はまだ、颯太さんを店内に案内出来ないの…//////」


 俺が謝ったと同時に朱里さんも謝り始めた!?

 一体どうなっているの!!


「丁度閉店15分前に、お客さんが立て続けに二組来客して、まだ颯太さんを案内出来ない状態なのよ…//////」


 朱里さんは申し訳なそうでは無く、困った笑顔の表情で言う!?


「えっ……あっ、そうなんですか…?」


 俺は少し驚きながら言う。


「うん。そうなの!///」

「今日は暑いから、店内で待っていて貰いたいのだけど、事情が有ってね///(汗)」


「?」

「……事情ですか?」


 俺は朱里さんの言う事情が理解出来ないが、案内出来ないと言われてしまったら仕方ない。


「えっと……では朱里さん。さくらが来るまでは車内で待たせて貰います……」

「後、此処の駐車場はアイドリングストップでは無いですよね……」


 俺は納得した表情で言うと、朱里さんも頬を染めながら困った笑顔で言う。


「本当、ごめんね!//////」

「今日は颯太さんが来るのを分かり切っていたから、少し早めに閉店させるべきだったわ!//////」

「後ね……さくらちゃんのことは私が連絡貰っているから、心配しないで!!」


 最後の文章だけは、何故が和やかな表情で言う朱里さん!?


「えっ!?」

「あっ、そうなんですか??」


 俺は驚きながら言う!!

 俺には連絡を入れない癖して、朱里さんには連絡を入れていたからだ!!


「うん……。ちょっと、特別な事情が有って、今は颯太さんに会わせられないの…///」


 朱里さんは何かを隠す表情で言う。


(……何かの、サプライズでもする気だったのかな?)

(本来なら、営業時間も過ぎているのにまだお客さんが居る)

(ここは素直に、朱里さんの言うことを聞こう!)


「えっと、分かりました……」

「それで朱里さん。何時まで待てば良いですか?」


 俺がそう聞くと、朱里さんは顔を上げて話し始める。


「え~とね……今のお客さんが帰ってからで無いと、颯太さんを案内出来ないから……以前、私のRailを教えたよね!」

「案内出来るように成ったら、Railで連絡を入れるから、それまでは車内で待っていって(汗)」


 朱里さんは両手を合わしながら『ごめん! お願い!!』のポーズと表情をしながら言う!!

 そんな姿をされてしまったら、俺は言うことを聞くしか無いよ。朱里!//////


(くぅ~~)

(このまま車内に引きずり込んで、朱里さんとイチャイチャしたい!!)


 俺はそう考えてしまうが、それを朱里さんが許してくれる訳は絶対無いので我慢するしか無い……

 俺はそれを澄ました表情で言う。←格好付けているw


「……えっと、分かりました」

「連絡が有るまで、車内で待機します…」


「うん! 本当ごめんね!!」

「じゃあ、私はお店に戻るから!!」


 朱里さんは明るい表情で言い、更に手を振りながら店に戻って行った。

 とても年上の女性には見え無いが、俺の中ではそれが凄くたまらなかった!!


(俺は出会う人を間違えたな……)


 でも、さくらと出会うことが出来たから、朱里さんとも出会うことが出来た……

 神はどうして、俺にこんな悪戯をしてくれたのだろうか??

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