第64話 一晩明けて……

 ……


「んっ……」


 俺は日差しの眩しさで目を覚ます。


「……今は何時だ?」


 俺は側に置いて有る、スマートフォンで時刻を確認する。


「……7時23分か」

「大分寝たな……」


 俺は今、高速道路のPAで仮眠を取っていた。


「良い時間だし、此処に有る食堂で、朝食を取ってから動くか……」


『ガチャ♪』


 俺は車外に出て伸びをする!


「う~ん。今日も良い天気だ!!」

「……さくらは、まだ寝ているのかな?」


 さくらと恋人関係に成って一夜明けたが……それだけで有る。

 未だに胸がドキドキするとか、さくらを抱きしめたいとかの欲望は出てこない。


(気軽に逢える距離関係では無いし、俺がさくらを本気に成れば本気に成るほど、将来を真剣に考えなくてはなく成るし、困った問題だ!!)

(今は……顔を洗って、朝ご飯にしよう!!)


 俺はそう思いながら、顔を洗う為にトイレに向かう。


 ☆


 休憩所で和食を中心とした朝食を取って、しばらく食休みをした後、俺の家に戻る為に車をPAから発進させる。

 大体、後2時間も有れば家に付けるだろう。

 さくらへの連絡は、家に着いてからすれば良いと俺は思った。


「家に帰ったら、洗濯機を回して、買い物には……帰り道で寄って行くか!」


 俺は今日の予定を一人喋りしながら、車を走らせている。

 天気も良くて、今日もドライブ日和だ!!

 俺は安全運転で、自分が住んでいる三○県南部に向かって行った。


 ☆


 今の時刻は、11時30分位。

 帰り道にスーパーに寄ってから、俺は今住んで居るアパートに戻る。

 冷静に考えたら、昨日は入浴していないことに気付き、部屋に戻ったらシャワーを浴びることから始まる。


 シャワーを浴びた後は、洗濯物を洗濯機に入れて、洗濯機を動かす。

 さくらへの連絡もしなければ成らないが、やるべきことの雑用を先に済ませる。


 ……


 雑用や洗濯物も屋外に干して、家に有ったスナック菓子を昼食代わりにしてから、さくらに帰着連絡を入れる。


「何て、打とうかな?」


 俺はRailアプリを開き、親友からさくらにカーソルを合わしてタップをする。

 さくらからの追加メッセージはあれから来ていないので、あの時のままで有る。


「どうせ『今、付きました』と送っても、長文が帰ってくるのだよな…」


 俺はそんな事を呟きながら、さくらにメッセージを打って送る。


「こんにちは。さくら!☀」

「少し、遅く成ってしまったけど、今俺の町に着いて、部屋で寛いでいるよ(^_^)」

「さくらの方は元気かな?」


 俺はそのようなメッセージを打って、さくらに送信した。

 帰着の連絡と、少しさくらを気遣うメッセージ。

 俺的にはこれ位のメッセージで十分だと感じた。


「……後は、どうしようかな?」

「一応、朱里さんにも連絡を入れるか!」

「もしかしたら……心配しているかも知れないし!!」


 さくら以外のことで連絡したら、ブロック宣言をした朱里さんだが、帰着の連絡をしただけでブロックをする人では無いだろう!?

 それで、ブロックをされてしまったら、親友以前の問題で有る!!


「♪~~」


 朱里さんにメッセージを送ろうと思った矢先、さくらから素早い返信が来た!?

 肌身離さずスマートフォンでも、持っているのかの素早さで有る!!


(俺からの返信を待っていたのかな…)


 さくらからの返信メッセージを早速見た。

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