第19話 オフ会らしいオフ会!

「颯太さん!」

「アイスコーヒーがほぼ無く成っていますが、追加の飲み物はどうされますか?」


 桜坂さんは和やかな表情で聞いてくれる。

 それに鳥海では無く、完全に俺の事を本名で呼んでいた。


「俺も今度はアイスティーにしようかな!」


「颯太さんはアイスティーですか!」

「ケーキも持ってきて貰います?」


「だね。ケーキも注文していたね」

「ケーキも一緒に貰おうか♪」


「分かりました♪」


 桜坂さんはテーブルに置いて有る、ベルを手に取ってベルを鳴らす!


『リーン、リーン♪』


 喫茶店入口に付いているベルとは、また違う音色が店内に響く。

 しばらくすると、笑顔で朱里さんが店の奥から出て来て、こちらに向かってくる。


「はい。お待たせ!」

「さくらちゃん。ケーキを持ってこれば良いかな!」


 桜坂さんと朱里さんは親しい関係なのだろう。

 親友感覚で話をしている。


「はい!」

「朱里さん。後、アイスティーを2つ追加でお願いします!!」


「はい、はい。アイスティー2つ追加ね!」

「……食べ物方は良い?」


 朱里さんは、俺と桜坂さんを見回しながら言う。


「俺は特に大丈夫です…」


「颯太さん。こちらに来る前に昼食を取って来たそうですし、私もこれ以上は大丈夫です♪」


「そう……んっ、颯太さん??」


 笑顔だった朱里さんの表情が変わる!


「あっ、朱里さん。鳥海さんの本名です//////」


 恥ずかしそうに言う桜坂さん。


「あぁ!」

「鳥海さんの本名ね!!」

「其処までの関係を築けたんだ!!」

「お姉ちゃんとしても嬉しいね♪」


 笑顔で話す朱里さん!


(お姉ちゃん!?)

(桜坂さんの所は三人兄妹だろ!?)


「あっ、颯太さん……。朱里さんは本当のお姉様では無いですが、それ位親しい関係の意味を含めてです//////」


 さっきからずっと、頰を染めるている桜坂さん。

 その表情もまた良い。本当に可愛く見えてしまう!!


「あっ、そう言う事!///」

「朱里さんと桜坂さんは、親しい関係なんですね!!」


「えぇそうよ。鳥海さん!」

「さくらちゃんが、高校生に成ってから生まれた関係かな♪」

「切っ掛けは、さくらちゃんがこのお店に来たのが始まり❤」


「へぇー、そうなんですか!」


「じゃあ、ケーキとアイスティーを2つ持ってくるね!」

「しばらく、お待ちくださいね♪」


 てっきり話が続くかと思ったが、朱里さんは其処で話を止めて、笑顔で店の奥に戻って行った。


(良い機会だし、朱里さんの事も少し聞きたいな!)

(これだけの仲なんだから、朱里さんも桜坂さんを男性だと知っているだろうし)


 俺は次の話題を考えて、桜坂さんに話を振ろうとした時、桜坂さんが声を掛けて来た。


「颯太さん!」

「何故、さっき私が、美人のキーワードで怒ったか分かりますか♪」


 桜坂さんは和やかな表情で、クイズを出すように言う。

 美人の事を蒸し返すが、桜坂さんは和やかな表情で有った。


「それは、アレだよね!」

「美人は女性に使う言葉で有るから、男性で有る桜坂さんは怒ったのだよね?」


「ん~~、間違ってはいませんが、外れですね~~♪」

「でも、チャンスを上げます。さぁ、どうぞ!!」


 桜坂さんは陽気な声で答える。

 この場を楽しんでいる感じだ。


「じゃあ、後は何が有るだろう……」

「美人で怒る……、……、……あ~~、これと言うのは出てこないな!」


「じゃあ、正解を言いますよ。颯太さん!」


 桜坂さんが美人で怒った理由を話そうとしていた。

 どんな理由なんだろうか……

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