(二)-17

 警備員といってもただの警備員ではないと私は思った。軍隊上がりの元軍人に違いない。手際の良さなどからすると、ただの歩兵ではなく、特殊部隊経験者なのだろう。

「他にも軍人みたいな人がいましたが」

 デニスが聞いた。

「ええ。カヘティ解放戦線の生き残りの方々です。なんとか救出できましたが、全員というわけにはいきませんでした」

「あなたはこれからどうしようとお考えなのですか。軍が攻勢に出てきてしまっては私たち学生はなすすべがありませんよ」


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る