第13話 トタルとの戦い
「ぐッ……!?」
「どうした! それが種族最強の異名を持つ戦士というのか!」
トタルは無駄が一切ない筋肉を持ち、アマンダに攻撃の隙を与えなかった。
アマンダは攻撃から身を守るので精一杯という形だった。
「なんだ……あの……スピード……?」
俺は目の前で起きているのが一体何なのか理解ができなかった。
ドラゴンなどの怪物を見てきたが、人間同士の戦いがこんなにも恐ろしいものなのかと震えている。
「あれがティマヌ式の戦い方です」
飛び上がり、その空中にいる間に蹴りを何度も繰り出す。
トタルの動きはアクロバットかつあり、あらゆる足技が組み込まれていた。
岩をも砕くといわれているトタルの蹴りを受け止めてられているアマンダも強さの証になっているが、一発でも急所に当たれば、負けは確実だった。
「アマンダが負けるわけない!」
「トタル様、こちらがアマゾニス最強のアマンダ様です」
タリパに紹介を受けた俺たちアマンダ一行だが、トタルは想像通りの筋肉質の女性だった。
「遠いところをよく来てくださいました! ささ、お掛けになってくださいませ!」
俺たちは顔を見合わせた。
(ずいぶんと腰の低い人だな。あと、この人って神様じゃなかったか?)
「タリパ、みなさん、お茶をお出ししなさい」
「はい」
タリパがお茶を取ってくるのを見計ってかアマンダはトルタにあることを聞いた。
「他の神様たちというのは……?」
「ああ。あの子たちはおとなしいから戦いは見物だって。せっかく面白そうなのにねー!」
彼女の笑顔は純粋で子どもが遠足を楽しみにしているかのようなモノだった。
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