桃太郎

 おばあさんが桃を割ると、中から血まみれの赤子が出てきた。手には角ある生首を持っている。産声かと思ったのは断末魔だったか。赤子はにやり笑うと、

「おばあさん、き」

 おばあさんは素早く割った桃を閉じると、ぐるぐるにしばって、もう一度川に流した。

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