5つの光の玉

銀慈朗

「緑の光の玉」

都内某所深夜0時。

眩い光によって目が覚まされる。

体は動かない...顔だけが動かせる状態。

金縛りか何かかと思ったが明らかに違う、目の前には眩しく光を放つ5つの玉が浮いている。

「え...べ...汝の...ち...を...」

ハッキリ聞き取れ無かった...

「選べ...汝の求める力を...」

今度はハッキリと聞き取れた。

何も分からず状況も飲み込めないのに何を選ぶ?

力って何だ...?

「何に迷う?選べ...力を...」

.........

体が動かないのに選ぶも何もないじゃないか!

と、思うと同時に体が動いた!

目の前には赤、青、緑、白、黒の玉。

この中の1つを選べと言う事みたいだ。

この不可思議な状況でどうしろと言うのか...


「選べ...もう時間が無いぞ...」

謎の光がせかして来る!何だかムカついた!

気にせず寝ようと布団に潜り込んだその時だった...!


ドーーーーーーーーーーーンッ!!!

外から物凄い音と共に地響きがした!

ベッドからすぐに飛び出し窓の外を見た。

「なんだよ…あれは…」

何とも表現し難い巨大な化け物が立っている!

しかし何かおかしい…

あれだけの巨大な音、地響きがあったのに外を見てるのは俺だけだった。

「現れたか...説明は後だ!早く選んで戦え!」

光が訴えかけて来る!てか普通に話せんのかよ!

そんな話をしていたら巨大な化け物と目が合った!

正確には目じゃない...目から手が生えている...

玉を選びあれと戦えって事か...


「今はお前にしか見えないしお前にしか倒せない」


今は俺にしか見えない...どう言う事だ?

考えてる時間は無さそうだ。

ドンドン化け物が向かって来る!

「分かったよ!じゃあこれだ!」

俺は1番近くにあった緑色の玉を手に取った。

一瞬にして緑色の光に包まれた。

それと同時に緑の小さい爺さんが現れた!


「フォッフォッフォッ!ワシの出番じゃの!」

小さい爺さん...もう負けた...

「じゃ行くぞボウズ!」

俺、今日死ぬんだな...

「死にたく無ければ戦え!戦わ無ければ何もせずに死ぬだけじゃぞ!」

心の中の声まで聞こえるのか?

何もせずに死ぬだけなら戦って死んだ方がまだマシか...

「分かったよ!戦って死んでやるよ!」

覚悟を決めて化け物に向かって行った!

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