11月19日(火)

〈陽菜乃視点〉








扉をカランと開けると

マスターが「久しぶりだね」と

驚いた顔をして座ってといつもの席を指している







「まだ週初めだし空いてるかなと思って」





マ「時間も早いし貸切だよ?笑」





「じゃー今日はマスターとゆっくり話せるね?笑

  久しぶりにお任せお願いしようかな!」







マスターは「いいよ」と微笑むと

「何にしようかな」とお酒を選びだした






まだ誰もいない店内を見渡し

ボックス席でウサギの事を悪く言っていた

洸君達を「バカ大学生」と怒鳴った日を思い出し

自分でもありえない大人だなと笑いがでた…





反対側の奥の端の席を見ると

去年の12月28日にあの席に座る

ウサギの服をギュッと掴んで泣いていた姿の自分が見えた…





真ん中の席ではウサギと手を繋いで

ウサギの誕生日をお祝いしていて…





今自分が座っている席の

テーブルの角を撫でながら始めて会った

19歳のウサギを思い出していた…






ハルト「ただいま!笑 お姉さん名前は??

  俺はハルト!太陽の陽に兎で陽兎っていうんだ」






「・・・・・君さぁ…」






ハルト「だ・か・ら、ハルトだってば!」







( ・・・・本当に子供だったなぁ…笑 )






その子供をこんなに想うなんて

全く想像してなかった…


 




マ「はい!お待たせ!笑」





「コレ意味は何?笑」






大好きだった…

マスターの作るお酒も…

このバーに通って飲んでいる時間も…






( でもそれ以上にウサギを好きになったんだ… )








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