・
〈陽菜乃視点〉
「下までで大丈夫なのに…」
ハルト「お土産もあるから重たいでしょ?」
ウサギは帰りも車を降りて
部屋まで荷物を運んで来てくれた
ハルト「はぁー離れたくない…」
そう行って抱きしめて帰る気配のないウサギの
背中をさすりながら「頑張っておいで」と言うと…
ハルト「昨日の朝に戻りたいよ…」
「ふふ…遠足後の子供みたいね?笑」
ハルト「朝起きたらヒナの誕生日ならいいのに…」
「また甘えん坊ウサギなの?笑」
ハルト「バイト頑張れる様に甘やかして?笑」
「はーちゃん…
旅行ありがとうね…凄く嬉しかったよ?笑」
ハルト「ホント?なら良かった!笑」
「うん…ありがとう…」
ウサギの背中をギュッと手で握り
目を閉じてそう伝えた…
あのホテルが
ちょっと高い位の
ホテルじゃない事は分かってるし
ウサギがその為に
バイトを頑張ってくれていた事も分かってる…
「・・・・私も…旅行の前に戻りたいな…笑」
ハルト「ヒナも遠足の子供なの?笑」
「うん…そうかも…笑」
戻りたいと思った…
昨日よりも、もっと前に戻りたいと…
私の30歳の誕生日は
ウサギがくれる幸せだけでなく
ずっと感じていた不安が現実になった日だった…
・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます