6月24日(月)

〈陽菜乃視点〉








ソウジ「先輩方!笑」



 



サクラ「なんか嘘くさい笑顔でまたきましたね…」






「・・・・そうね…」







蒼司君はあれ以降も相変わらずで…

自分が納得いかなければ

相手が年上の先輩であっても

「僕はそうは思いません!」と

意見をバンバンと言っていて

他のスタッフも手をやいているみたいだった







サクラ「今日は何よ?またフォントにいちゃもん?」






ソウジ「桜先輩、それ死語ですよ?笑」






サクラ「先輩!!」






「私に言ってもダメよ…先週は髪型を指摘されたし」






ソウジ「社会人なんですから!

  長い髪なら結ぶべきですよ清潔感第一ですからね?」





「ほらね…」






ソウジ「長い髪がフロアとかデスクに落ちてるの

    みるとダメなんですよ!

  なんか汚いじゃないですか!

    服についてた日にはもう無理です!」






「・・・・でっ!何か用?」






ソウジ「あっ!お昼ご一緒させてもらいたくてですね」






サクラ「今の流れでよく誘えたわよね…」






「行きたいお店があるんじゃない?」






ソウジ「流石ヒナ先輩ですね!さっ!いきましょう」








「・・・・うなぎ?」






ソウジ「はい!急に食べたくなってですね」






蒼司君が入ったお店は

こじんまりとしたうなぎ屋さんで

サラリーマンが一人で来るようなお店だった…






サクラ「一人で来れるじゃない!」






ソウジ「年上のお姉様方と食べたくなったんですよ」






サクラ「・・・あぁー!!

  下のフロアの有村さんから

   呼び出されるの知ってて逃げたのね!」





「何それ?」





サクラ「朝、女子トイレで聞いたんですよ!

    他フロアからはモテモテですからね」





ソウジ「同フロアからは嫌われてますけど?笑」






同フロアの女子社員も私や桜の様に

言い負かされていて最近じゃ

蒼司君が近づいて来ると逃げていく始末だった…







「前から思ってたけど蒼司君彼女いないの?」






ソウジ「あぁ、それセクハラですからね?笑」






サクラ「私達にも聞いてきてたじゃない…」






ソウジ「いませんよ!社会人一年目は

   サラリーマン生活を楽しみたいですからね!」






「なんでうちの会社に入ったの?」






ソウジ「・・・・いいなと思ったからです」


 




サクラ「会社を?第3志望の会社じゃなかった?」






ソウジ「僕は第1志望でしたよ」






「どうして??」






蒼司君は顔をあげて「さぁ?笑」と

笑いながら言うとパクパクとうな重を食べ出した








  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る