〈ハルト視点〉











ぐぅー…






「・・・・・・」



 



ハルト「ふっ…ヒナお腹空いてるでしょ?笑」







玄関でヒナを抱きしめながら

30分位座っていると

ヒナのお腹の音が聞こえてきて

笑いながら問いかけたけど顔を俺の胸に埋めて

隠したまま何も返事をしない







ハルト「今日竹輪とカニカマしか食べてないんじゃない?」





「・・・・・・」





ハルト「ねぇ!笑 本当は何時に起きたの?」






「16時…」







ヒナの答えに少し驚いたけど

やっぱり疲れてたんだなと思いギュッと抱きしめて

ヒナの髪を少しあげて左のこめかみ辺りにキスをした






ハルト「16時に起きて竹輪食べたの?笑」






「・・・・もう一度寝て…

  21時に起きて…食べてまた寝た…」






ハルト「・・・ふっ…ふふ…笑  今日は寝坊助だったんだね?笑」






「・・・・・・」






16時にスマホが壊れてるのに気づいたけど

そのままベッドから降りずにまた眠ったヒナの姿を

想像して「直ぐに修理に持って行って」と

言った自分の言葉を思い出しまた謝った…






ハルト「ヒナが大変なの知ってたのに…ごめん…」






「・・・・・・」






ハルト「子供みたいな事言った…」






「・・・・ぎゅってして…」




 



甘えん坊なヒナを抱きしめながら

「卵ある?」と問いかけると

ヒナがようやく顔を上げて「あるけど」答えた





「ヨイショッ」と言いながらヒナを

抱きしめたまま立ち上がり手を引いてキッチンへと行き







ハルト「今日習ったばっかりなんだけど

  ヒナは俺のお客さん第一号だからね?笑」





「・・・・料理?」






ハルト「ふわふわ卵焼き?笑」







そう言うと「ふわふわ?」と笑って俺の

服を掴んだまま隣に立つヒナの目を見て

また泣かせちゃったなと思った…

 




ヒナは最近は今みたいに甘えん坊になる事が多くて

泣き虫なヒナをずっと見てなかったから忘れていた…





ヒナは…やっぱり泣き虫な人で…

もう泣かせないようにしないとってこの時思ったのに…





俺は忘れていたんだ…

この人は29歳で、泣き虫な自分を隠す事ができる

大人のお姉さんだって事を…忘れていたんだ…








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