死にそうなあなたの生きる理由になってもいいですか?
ずっき
第1話 救い
何人目何回目だろうか、私はあまりにも長い間誰か知らない人の家に泊まっては行為をしその日その日をしのいできたのか。
今もこんな事を考えながら愛の無い行為をしている。
「どうしたの?疲れているようなら辞めようか?」
昨日会ったばかりの知らない人に交わりながら言われた。
「…大丈夫、ちょっと…その…大きくて…」
そう言うと男は嬉しそうに行為を激しくし、僅か0.02mmの壁越しに生命の元を流し込んだ。
「ふぅ…現役のはやっぱり物が違うなぁ、ほんとに最高、ん?今のでゴム無くなっちゃったなぁ、ねぇ!莉花ちゃん次は生でも良い?」
調子に乗ったように私に聞いてくるが、もちろん答えはNOである
「いや、生はちょっと……」
「えぇ、どうせ行く宛てないんでしょ?なら素直に従ってくれよぉ、手荒な事はしたくないんだけど」
と言い私の肩に手でガシッと掴んできた
「ちょ、やめてください!警察呼びますよ!」
自分勝手な事を言っているのは分かってるが成人した男性の大きな手で肩を掴まれ私は怖くなってしまった。
「まぁまぁそんな事言わないで、俺稼ぎは結構あるからこの先も困らいよ?お互いウィンウィンじゃん?」
「ちょっと離してくださいッ!」
完全に事故であるが掴まれて言い寄られるのから離れるつもりで突き飛ばしてしまった、その際にベットの角へと頭を男はぶつけて、すっかり伸びてしまっていた。
「逃げないと」
脈があるのを確認して、起きたら何されるか分からないので服を着て荷物をまとめ足早にその場を去った。
男の家からでてもう1時間が経つ頃だろうか私はスマホで近くの安いネットカフェを探しながら近くのコンビニで雨宿りをしていた。
気絶した男を放置してその場を離れた罰なのか、それとはまた違う罰のせいか分からないが歩いて行くにはちょっと酷い雨が降っていた。
「……なんでこうなってしまっだろ」
雨雲レーダーを見るにあと30分はここに居なければならないようだ。そんな事を考えてるとふと視線を感じた。
視線の先には何処かで祭りでもあったのかと思わせるような深い藍色の甚平服を着た夏を楽しんでそうなのに何処か目が死んでいる様な、生気を感じないような、覇気のない人が私の前に立っていた。
「……なんですか?何か用ですか?」
「…君のような、高校生くらいに見える女性の方がこんな夜にしかも1人でコンビニの前に居るなんて危ないなと思っただけだよ。それに私がコンビニに入る前から居るもんだからちょっと気になったのさ、それだけだ、でわな」
「え、それだけ?もっとこうなんかナンパじみた口説きでもしてくんのかと思った。」
自分でもこんな事をなんで言ったのか分からないが、この男は悪戯そうに優しい声で言った。
「なんだ、ナンパ待ちかこれは要らんことをしたな、それともこんな僕にナンパでもされたいのかい?」
こんな男にナンパされてついて行く人がいるのだろうか、それとも今のがナンパ文句だったのだろうか?
「今日は冷える、そんな格好で風邪でも引く前にさっさと家に帰るんだな、こんな日にナンパ待ちなんて君は向いてないよ。傘欲しいかい?予備があるんだよ。」
さっきから掠れてる声で冗談めいたことを言われているが今まで声をかけられた、正しくはかけられてないのだが、こんな人は初めてだった。予備の傘も持っている辺りこの人は多分変わってる。
「では、僕は寒がりなんでねこの辺りで帰らせてもらうよ。」
「ッ!あ、ちょっと待って!!」
自分でも引き止めた理由は分からないがこうなればもう勢いである。
「あの、私帰る家無いんで今晩泊めてもらっても-」
「お断りだね、」
私が言い終わる前にすっぱりと断られてしまった、それも酷く冷たく、目を見て、そしてその目は死んでいる。
「はは、僕は厄介事が嫌いでね、君みたいな容姿が整っている子は声をかければきっと捕まえられるよ、他を当たるんだな。」
「もう他の人に当たって、乱暴されて逃げてきたんです!だから、その、朝になるまでだけでも、駄目ですか?」
男は考える素振りをし、スマホで何かを確認したあとこう言った。
「ん〜、そうか、逃げてきたかぁ、この時間なら確かに納得出来る、んじゃ朝まで泊めてあげるよ、ただし、一つ条件がある」
あぁ結局この人も体目当てなのかぁ失敗だなぁ、まぁでも行くあても無いし、仕方が無いか
「私ができることなら、頑張ってやりますよ!」
「そうだね、なら僕の明日の朝ごはんを作ってくれないか?食材な家にあるから」
「へ?」
「え?」
予想もしてなかった条件に私は思わず、疑問を述べてしまった。
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