顔で笑い心で泣く

この言葉をご存知だろうか。

聞き覚えはないかもしれないが、意味はなんとなく想像できるかと思う。

これは辛くて泣きたい心情を隠して、顔だけは楽しそうに笑っている様子を指している言葉だ。

馴染みはなくても、この気持ちがわかる人は少なくないはずだと私は感じている。

日本人特有の謙虚さからなのか、相手がどう思うか、自分が相手から好かれるためにはどうすればいいのか。常に考え行動し、自分の意見を押し殺す。また、何か悩んでいても自分だけで抱え込んで、隠し通そうとする人も増えているように感じる。先生、上司、友達、時には家族にも。どこかで自分の意見を伝えられる機会があったり、ありのままの自分を受け入れてくれる人がいれば、少しはストレス発散でき、自分自身を認められるのではないかと思う。しかし、自分に思いを伝えられない状態が続くと、自分で考える力が衰え、自分自身の感情を失ってしまう。自己肯定感が低くなり、自分を嫌いになったり、自分を受け入れることが出来なくなってしまうかもしれない。

負のスパイラルに陥ってしまう。

勿論、相手がどう思うかを考え行動する、思いやりの気持ちを否定する気は毛頭ない。ただ、相手がどう思うかを考える思いやりの気持ちを少しでも、相手が自分の気持ちを押し殺してはいないかを考える余裕を持ってはどうか、と思う。

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