第2話 霹靂
次の日、学校に行くと直樹が昨日、彼女に振られたって言ってきた。
田中ひかりさんに、
ごめんなさい、別れてくださいって言われたらしい。
わずか2週間で、振られてた。
でも、その2週間は、ぼくにとって、本当に苦痛の時間だった。
直樹とひかりさん、だいぶ関係が進んでた。
それを直樹から自慢される毎日。初めてキスをしちゃったとか、ひかりのおっぱいも触ったし、お尻や言えないとこも、触っちゃった。
すごくスタイルが、綺麗で、たまらない、とてもいい。感度もいいとか、聞くに堪えないことを。もうそろそろ、今週末に最後までしちゃうつもりって言ってたとこで、昨日振られてた。
放課後、校門の前に、田中ひかりさんが、誰かを待ってるみたい。美人なので、たくさんの男子に声かけられてる。そりゃそうだよね。めちゃくちゃ可愛いもん。
ぼくには全然関係ないし、そのまま通り過ぎていこうとしたら、
田中ひかりさんが、
「ナオくんですよね?」
って、声をかけてきた。
「えっ、、どういうことですか?ぼくは、あなたと面識ありませんよ。あなたが有名なひとなので、ぼくは名前は知ってますけど。」
「お話ししたいことがあるので、お時間よろしいですか?ここでは、話しにくいので、場所を変えてもいいでしょうか?」
「はい。いいですよ。駅前のカフェでいいですか?」
学校から駅まで2人で並んで歩いていった。特に話してこないし、緊張してるのか、無言だった。何の用件なんだろ。皆目検討もつかない。
カフェに入って、係の女性に、席に案内され、向かいあって座った。
ぼくはコーヒー、ひかりさんは、紅茶を頼んだ。
「それで、お話というのは、なんでしょうか?」
「わたしは、ナオくんのことが、好きです。私がひかりんなんです。ナオくんから写真をもらって、2週間前の日曜日に、ナオくんを街で見かけたので、嬉しくて、声をかけて、告白したんだけど、そのナオくんは、どうやら違うひとだったみたい。ごめんなさい。どうして、こんな事になったんだろ。」
って、いうと、途中でひかりさんは嗚咽をして、泣き出してしまった。
「えっ、そうだったの。なんで、間違えたの?」
「ナオくん、全然カッコ良くないって言ってた。だから、かっこよくない隣の男のひとが、ナオくんだと思いこんでた。隣の直樹くん、って、まったく外見は好きじゃないけど、外見で判断なんてわたしは、しないから。なんで、カッコ悪いなんて嘘ついたの、すごく綺麗な整った顔立ちなのに。」
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