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智太 是下
第1話 初詣
「さみぃ……近いとはいえ手袋ぐらいしてこれば良かったなぁ」
いつも家族で初詣に来る少年三浦晴人は手を擦りながら1番近くにある神社に足を運んでいた。
「やっと着いたよ…寒いしお参りしたらすぐ帰ろっと」
まだ誰も来ていない神社にて、五円玉を賽銭箱に放り込み二礼二拍手一礼をしっかりとした後に願い事を言う。
「えーと……彼女出来ますようにあと勉強したくありません」
咄嗟に思い付いたことが彼女とはこの男恋愛に飢えすぎである。そうして家に帰ろうと後ろを振り向くと、
「ん?…なんだこれ?」
後ろにはガラスの球体のようなものが浮遊しておりそれは薄くであるが光っておりすぐに視界に入った。
「吊るしてるのか?いやいや別に紐とか糸もないしな…」
周りには何も無く本当に浮いているのである他の人がいたならばスマホなどで撮影したり等違う選択をしたのであろうがこの男は馬鹿だった。
「これ…暖かそうだな…」
何も考えず球体に触れるとそれは身体の中にスルッと入っていってしまった。
「えっなにこれ怖いどうしよう…」
触った後に問題が起きてしまい少し戸惑ってはいるがそれもすぐに落ち着いて、
「家帰るか…」
何事もなかったかのように神社を後にし、
そのまんま家にスタコラサッサである。
本当にお気楽というか馬鹿である。
「ただいまー」
誰もいない家に帰って来て自分の部屋に直行
他の家族は父方の実家に帰省中だ。
なぜ晴人だけ行かなかったかというと行くことを忘れていてバイトを入れて居たのである。
「疲れたーてかさっきのなんだったんだろう?」
そう考えながら部屋のベットに寝転がり、
スマホでそれっぽいことを調べるが怪奇現象やらよくわからんことばかりである。
しばらく音楽を聞いたり、小説を読んだりしていると突然頭の中にある文字が浮かび上がってきた。
「…ステータスオープン?」
なんでこの文字が浮かんで来たのかは分からない、厨二病が再発したのかもしれないが何故か言わなければいけない気がして口に出していた。すると突如として頭痛と目の前に文字が羅列していた。
【 名 前 】 三浦晴人
【 年 齢 】 17
【 職 業 】 ダンジョンマスター
【 レベル 】 1
【 体 力 】 100
【 魔 力 】 100
【 攻撃力 】 100
【 防御力 】 100
【 俊敏性 】 100
【 スキル 】 迷宮創造
「なんだこれ?」
この世界は剣と魔法の世界などではなく普通に日本だ、なのにも関わらず今目の前にはそれを否定するように文字が並んでいた。
「……とりあえず寝よう」
疲れと眠気に誘われるままベットにて深い睡眠に入る。この時気付いているかは定かではないが身体の中では色々なことが起こっていた。肉体的にもそうだが精神的にもだ。
肉体面では少し太っていたお腹などはトップアスリート並に鍛え抜かれたような身体になり、思春期特有のニキビ跡などの肌の汚れも全て綺麗さっぱりと無くなっていた。
それはまるで新しくインストールされたプログラムを取り込んでいるようだった。
3時間程眠った昼の頃目が覚めて冷蔵庫に水を取りに行く。
「さっきのはやっぱ夢じゃないよな…これなんなんだろうあの玉が関わってるのは間違いないだろうけど」
暫く考えるも途中で考えるのをやめステータスというものに何が出来るのかを調べることにした。
「へーさっきはあんま詳しく見てなかったけどスキルとかまるでゲームみたいだな」
今まで見てきたりプレイしてきた小説やゲームなどのことを考えながらステータス画面をもう一度開きながらタップしたりすると詳しく知りたい文字をタップすると詳細を教えてくれる機能があることがわかった。
「ふむふむ…レベルが上がるまで経験値が後50必要で…体力が0になると死ぬ…魔力が0になると気絶する…」
そのまま下の方まで見てひとつ気になるものを見つけた。
「スキル迷宮創造…制作準備中?」
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