契約期間中編(閑話)
閑話① 晴彦との出会い
真太郎が
真太郎が、あるコミュニティサイトで開催されているイベントやパーティーを探していたとき、「初対面の人たちとバーベキューしませんか?」という文字に目が止まった。
これめっちゃ楽しそう。
ただただそう思った。
この頃、真太郎はまだ土日休みだった。
翌年の秋頃、生産量が多いにも関わらずまた更に増えたため、10月は毎週土曜日は休日出勤していたので、日曜日しか休みがなかった。
そのため、11月から土曜日は固定で休みではなくなり、月曜日から土曜日のどこか1日と日曜日固定の週休2日となった。
◇
イベント当日。7月上旬である。
真太郎は札幌に来ていた。
中島公園駅から豊平川へ向かい、渡った後の橋の下が集合場所となる。
真太郎は人が集まっているのを確認し、無事に到着できたと一安心した。
東「こんばんは〜!初めまして!」
真太郎に明るく声をかけてくれたのは、
真「は…初めまして!相葉真太郎と言います!」
東「えっ?相葉…シンタロウ?涼一郎の親戚?それとも弟とか?」
真「涼一郎…さんっていう人…知らないですね。」
東「え?まじ?ちなみに年いくつ?」
真「24です。」
東「おー!俺らの1つ下か!」
真太郎はとても驚いた。
初めて会ったのに積極的に声をかけてくれたのもそうだが、同じ苗字な上に名前の「郎」も同じ人がいるから。
涼「し…真太郎くん…って言うのかい?」
真「はい。涼一郎さんも苗字『相葉』なんですか?」
涼「そうだよ。めっちゃ似てておもろいわ!」
古「はっはっはっ!めっちゃおもしろ!」
◇
1人でバーベキューパーティーに参加した真太郎は、晴彦に声をかけられたことによりぼっちを避けられた。
東「真太郎くんは普段仕事は何してるの?」
真「田舎で製造業をやってます。」
涼「おー!製造か!俺も高校卒業してすぐに
真「えっ、そうなんですね!涼一郎さんは今日のために
涼「もうとっくに辞めて札幌に住んでるよ。今やってる仕事で収入増えてきたから札幌に来たいって思って今は違う仕事しながら両立してるよ。」
当時、晴彦も涼一郎もレンレンも本業をやりながら副業として両立していたのだ。
真「めっちゃ面白そうですね。」
古「真太郎くんは何か副業やってないの?」
真「仮想通貨やってますよ。」
涼「まあ厳密には仮想通貨って副業というよりは投資とか資産運用なんだよな。製造やりながら違う仕事とかしてないの?」
真「あ〜それはやってないですね。でも晴彦さんたちがやってる副業の話興味あるので聞いてみたいですね。」
涼「めっちゃ面白いよ。一度聞いてみた方がいい。」
古「やるならこれからも仲良くできそう。俺たちの仲間にも始めたばっかりの奴いるんだけど、そいつ
東「今日来ている俺らの他にもいっぱい仲間がいるし…何よりも俺真太郎くんのこと気に入っちゃったからさ。」
真「え〜初めて会ったのにそんなこと言ってもらえるなんてすごく嬉しいです。」
東「なんかもう…兄弟って感覚なんだよ。俺今まで出会ってきた中でこんなに一緒にいて安心できる奴いなかったからさ。」
晴彦は人見知りをしない。
初対面の人とは大抵積極的に話すことができる。
中には、晴彦の積極的な声かけにも少し距離を置く人はいた。
しかし真太郎は違った。
初めて話しかけたにも関わらず、無条件に笑顔で自分のことを受け入れてくれたから。
真「ぼ…僕が晴彦さんの…お…弟って。」
真太郎は晴彦の暖かい心に少し照れた。
東「そう。俺は真太郎くんのお兄ちゃん。」
涼「はい〜こっちーその辺にしよう。真太郎くん場合によっては嫌がっちゃうよ。真太郎くんも嫌だったら言っていいんだよ?」
真「いや、そんなことないですよ。嬉しいです。」
晴彦はこれから真太郎と共にしていきたいという本気の思いから、正直な言葉を口にする。
東「真太郎くん…もうタメ口で話そう。俺は真太郎くんともっと仲良くしていきたい。年上とか関係ないからさ…。」
真「えっ、いきなりそう言われても…。」
涼「こっちー。グイグイ行き過ぎ。」
男「あっはっはっは!!」
真太郎も彼らとは今日限りの仲でありたくないと思い、彼らに一言告げた。
真「1歳年下だけど、よろしくね。」
晴彦は答えた。
東「よろしくな!兄弟!!」
こうして真太郎は晴彦たちと出会い、単なる友達関係ではなく、事業仲間として長い付き合いをしていく関係となった。
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