第6話

あの日からカメラの音が頻繁になっている。

カシャッ

「なんだ?…」

そして学校についた。

「ねぇ、緑川」

そこにいたのは萌々子だった。萌々子は灯と仲がいい。

「なに?」

「あんた灯と付き合ってるでしょ」

クラスの中がいきなり静かになった。

「おはよー!って、みんな何してるの?」

そこに飛光も現れた。

「あっちゃん、きいて、こいつ灯と浮気してるの!」

「だから違うって!」

「いや、証拠もあるのよ」

そして萌々子が出したのは俺と灯が笑いながら話している写真だった。

「お前!これやったの萌々子か!」

「は?浮気してる人が何言ってるの」

「だから浮気はしていない!」

その言い合いの中飛光が声を上げた。

「ねぇ、奏、それは本当?」

「あぁ浮気なんてしていない! 最近飛光と学校に行ってなかった、その時に毎日灯がうちに来て一緒に学校に行っていた!それだ!」

「そうなの…」

「ほらー!あっちゃんだってこうなるでしょー!…」

「わかった!じゃあしかたないね!」

「え…」

「え…あっちゃん?!」

「だって本人がそう言ってるんだもん 私はまだ奏と一緒にいる時間は短いけど奏の言いぶんはうけとるよ」

「なんで?!私達は?!よく一緒にいるじゃん?!」

「萌々子ちゃん達の事を信じてないわけじゃないよ ただ、浮気してるかどうかは思い込みであって萌々子ちゃんの正当な考えではないじゃん」

「… 飛光」

俺はそう言い飛光の手を引っ張って保健室へ向かった。その時飛光は泣きそうになっていた。

「奏、っ、ありがとう、」

保健室へつくと飛光はそういった。

「いや、感謝するのは俺の方だよ ありがとう飛光」

「………」

飛光は黙り込んで俺の胸で泣いた。

そして数分後

「なんで、私がこうなってることがわかったの?…」

「だって、手、震えてたよ」

そう、その時の飛光は震えながらも手を握りしめて俺の事を話していた。

「そこまでして守ってくれなくていいのに」

「…… 約束したよね、私は絶対に奏を守るって」

「ありがとう、そうだったね 俺は守られてばかりだね」

「そんなことないよ 覚えてないでしょ12歳の夏のこと」








「お前キモくね」

「こいつやばいわ」

「汚ーい!」

「っ!」

「なんか言えよ!」

「っ!」

「おい、なんでいじめてんだよ」

「は?お前にかんけねーだろ」

「ある、こいつは俺の友達だ」

「は?でも今は関係ないだろ」

「関係なくない。大切な友達が困っている」

「は?何なんこいつ?」

「話にならんわ、帰ろ」












「あれ、私だよ 友達でもないのに… あのあとすぐ帰っちゃったから恩返しずっとしたくて…」

「え…」

「もう何年もたってるけど恩返ししたい気持ちは変わらなかった。大切な友達が困っていたら助けるからね もう友達じゃないけど、それよりも大きい恋人になれた、私はすっごい幸せだよ」

「…」

そして俺は飛光を抱いた。

「え?… 奏?」

「ほんとにありがとう…」

「え?!泣いてる?!大丈夫?!」

「飛光、好きだよ」

「初めて言ってくれたね…」











「ありがとう」

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