第16話 モブは死んで一人前

自分が携わっているソシャゲはジャンル的にダークファンタジー。なのでけっこうモブが死にます。いい性格のモブが出てきたときは割と死ぬ可能性が高いです。


そして主役とモブとの間には越えてはならない壁があります。


それは活躍度。


モブが主役よりも活躍してしまったら、ストーリー展開に困らなくてもそもそも論として物語が破綻しているとも言えなくもありません。モブが主役たちよりも活躍してしまったら、それはモブではなく主役側のキャラクターです。


モブにはモブの役割があって、活躍度において主役を上回ってはいけないという不文律が物語にあるのではないか、と個人的に思います。


その不文律を合法的に(例外的に?)破っていいとしたら、それはモブの死なのかもしれません。


モブが主役たちの身代わりとなって死ぬ。

モブが味方の捕食能力の犠牲になり、味方がパワーアップして敵を倒す。

敵配下のモブが心を入れ替え、味方になろうとした瞬間殺される(これは切ない…)。


などが(自分が携わっているシナリオの実例です…)モブの光り輝く瞬間だと思います。まるで線香花火みたいですね。


モブは死んで一人前。これは上司の教えです。自分なりに解釈すると活躍度において合法的に主役を上回ること。


逆に言えば死を与えられないモブはモブの中のモブになるのかな…? モブの中にも序列があると思えばちょっと切なくなります…。


とにかくモブでユーザーさんを感動させたいなら意義のある死を与えましょう(あくまで一つの方法論です)。

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