第2話蜃気楼

中学3年間同じ人が好きだった

もうすぐ卒業式

彼はモテる

友人も彼が好きだった

複数の子が彼に片想いをしていた

卒業式3日前

彼の机に


好きです


と書いた

次の日

机を見たら


落書きしないで下さい

と書かれていた。


私はそれを見て

彼を探した

帰る所だった

下駄箱で


3年間ずっと好きだった


私の心臓早く指先は震えていた


彼は


お前案外勇気あるな、、


そう言うと消えた


全くわからない


次の日

放課後まで残り卒業式の準備をしていた

彼が近づいてきて

オレもう帰るから

手出して、と

私は

汗ばむ手を出した

何かを握らせると

彼は


握ったまま聞いてと


明日は

予備のを付けてくる

コレはオレが本当に3年間つけてたやつ

第二ボタン

他のボタンは誰にもあげない

明日卒業式が終わったらすぐ帰る

親友のシンに話さないと

シンはお前が好きだから

シンと話しがついたら

明日の夜10時に電話する

じゃあな



私は固まったまま話しを聞いて

握った手を広げられなかった


すごく怖くて

ドキドキしながら

手を広げた

使い古した色のボタン


感動で悲しさとありがとうで卒業式が終わって

彼はさっさと帰って行った

皆んながボタンやリボンを交換していて


全てのボタンが無い子もいた


夜10時ピッタリ

電話がなった


もしもし?

オレ

シンに話した


机に落書きしたのお前だろ?

前から知ってた。

でもシンの気持ちも知ってたから

シンに悪いから

ちゃんとしたかった

ボタンは誰にも渡さない。


だから

オレの彼女になって下さい。


はい、と返事をするまでどのくらい時間が空いただろう。


はい。

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