星の砂

ももいくれあ

第1話

思いを打ち明ける度、

小さな波がやって来た、

やがて、漣が渦を巻いて、

アリジゴクに引き込まれた。

そんな時は貝になって、

波に身を委ねてみた。

潮の音と月の明かりが、

夜の闇をのみ込んでくれた。

毎日毎日、休むコトなく

波は打ち寄せていた。

どんな時にも止まるコトなく、

時間(とき)は流れ続けていた。

激しく打ち寄せる波に、

砕けた岩は丸くなった。

穏やかな響きが、心地良くって、

いつのまにか、

角の取れた石コロたちは、

やがて梅へと戻っていった。

もう、どこでも大丈夫、

どんな波にものっていける、

いつのまにかそうなっていて、

一つ一つ流れていった。

ぶつかりあって、丸くなって、

コロコロと流されて、

潮の渦にもぐっていった。

貝のようにそっと静かに、

貝のような石コロたちは、

月の光に輝いて、

大人っぷりを発揮していた。

でも、本当は石コロなんだと、

心のどこかで叫んでいた。

角ばった石コロたちも、

今となっては砂のようで、

海に沈み穏やかに、

波の音を聞いていた・・・

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星の砂 ももいくれあ @Kureamomoi

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