【16話 頼もしい味方】
周囲には静寂の暗闇に響く騒がしい物音と、暗闇の中で目立つ灯りがあった。
そして、騒音が聞こえてくる方角を見つめる
(うん? あそこなんだか騒がしいな。ってか、あの灯りは明らかに誰かが居るって事だろ!)
灯りに向かって宙を進んでいく。
(あっ、やっぱり誰か居た! って、さっきの子たちが野生生物に襲われてるじゃないか!)
(間に合えっ!)
引き金を引くと、銃口から五センチメートル程の先端が
大きな発砲音と共に勢いよく飛んで行った最初の銃弾は、
【ガッダア!】
更に、もう一発の銃弾が吹き飛んだ
そして、
一方、ンザールゥは目を見開きながらたじろぐ。
(ミャッ!? 一体何が起きたミャ?)
クロスボウ@0の下部に、弾倉を差し込み終えたマサルン。そして、顔をこわばらせながら呆然とする。
(ふぉぁっでゃ!? なんだ、銃声が聞こえたぞ!? オレのクロスボウじゃないよな? いやいや、撃って無いし!)
ンザールゥとマサルンは真剣な眼差しを
尻尾を上げながら手を振る
「やぁ、大丈夫だったかい? 早速凶暴な生物に襲われてたねー。俺が来てなかったら危なかっただろ、感謝しろよー?」
マサルンは口の端を上げながら語気を強める。
「あれ、お兄さんこんなところで何してるんですか!?」
「いやぁ、俺もさ、行方不明になったアーノルド君の事が心配でさ、君たちを追ってきてしまった」
眉尻を下げながら体を手で押さえるンザールゥ。そして、硬い笑みを浮かべた。
「お兄さん、助けてくれてありがとミャー」
「当然の事をしただけさ、お礼はいらないよ」
「ボクにとってはその当然で命を救われたミャ。それより、お仕事は大丈夫ミャ?」
眉尻を上げながら語気を強める
「それはだね……残念ながら大丈夫じゃない!」
「ミャ、どういうことミャ?」
「君たちに忘れ物を届けるという事で、特別に数十分だけカイルの外に出ても良いって事になってるだけで、仲間に仕事を押し付けてここに来てるんだよ」
小首を
「えっ、忘れ物って?」
「ん、無いよ? 君たちの活動を手伝いに来たんだよ。本当はもうすぐ下門に戻らなきゃいけないんだけど、こんな真っ暗な外に居る子供を放っておけるわけないだろ?」
マサルンは目を見開きながら微笑む。
「お兄さん、なんて優しい方なんですか!」
尻尾を上げながら両手をあげるンザールゥ。
「お兄さん、ありがとミャー」
「本当に優しいのは、君たちの方だよ」
真剣な眼差しを
「あの、来たばっかりのところ申し訳ないんですが、ここで喋ってる間にもアーノルド君が無事でいられる可能性が減っていきます。すぐに捜索を再開させないと」
「あぁ、なんか悪いね、俺が引き止めちゃって」
マサルンと
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