【15-2】
マサルンは慌てながら赤丸君の
「ンザールゥ、この音って何!?」
ンザールゥは目を見開きながら周囲を見渡し、両手の武器を強く握りしめる。
「ボクも分からないミャ! でも、近くに何かが来てるミャ!」
「何かって何!?」
「分からないから何かミャ!」
ンザールゥは鋭い眼差しで周囲を見渡し続ける。
(ミャ、上から音が聞こえてるミャ)
すぐさま頭上を見上げるンザールゥ。
「上に何かいるミャ!」
マサルンも赤丸君を上空に向ける。
明るく照らされた上空には、黄色い目をした黒茶色の
一方、マサルンは目を見開きながらたじろぐ。
「なんだこいつは!?」
大きな翼をたたみながらマサルンに突っ込んでいく
【ピィヤアァーー(大物の餌だぁ! なんてついてるんだ!)】
こわばった顔のまま
(グーが十%でチョキが七十%、そして、パーが二十%!)
マサルンは咄嗟にクロスボウを横に振り、銃身を
そして、鳴き声をあげながら吹き飛んでいく
【でぃゃっぺ!】
マサルンも後方に吹き飛ばされながら叫ぶ。
「今だ、追撃しろ!」
「すでにそのつもりミャ!」
ンザールゥは無防備で宙を泳いでいく
(これでおしまいミャ!)
一方、
(クソがっ! 大人しく
すると、
そして、ンザールゥは体勢を整えながら叫んだ。
「追撃するミャ!」
マサルンは顔をしかめさせながら
「暗いし、素早いし、キツイ!」
(くっ! 標的が大きい訳じゃないから、確実に当てるの難しい!)
マサルンは鋭い眼差しで
一匹のハムスターが暗闇の中をのんびりと泳いでいた。
ハムスターは全長十センチメートル程をしていて、純白の毛を
宙に体を浮かせたまま小さな鼻を細かく動かすハムスター。
(ムハ? あっちからえさのにおいがする?)
ハムスターはマサルンたちが争っている現場に向かって暗闇を移動していく。
(あっちなんだか明るいような? それに、うるさい。あ、におい強くなった! おいしそう!)
マサルンとの距離を詰めていくハムスター。
(にくー? ……にくー!)
ハムスターは口を上下に開け、マサルンの腕に噛みつく。しかし、鋭い歯は弾かれてしまい、後方に吹き飛ばされる。
(ムッハー!?)
たじろぎながら遠くに吹き飛ばされて行くマサルン。
そして、マサルンはクロスボウ@10の引き金を引いてしまう。
(どぅぇゎっ!? なにが起きた!?)
また、軽い発砲音と共に鋭い矢が一本銃口から暗闇の中へ飛んで行った。
すぐにクロスボウ@9の中から装置の作動音が小さく鳴り響く。
クロスボウの矢の残り本数は9本。
不意に放たれた矢は
でも、
一方、ンザールゥは目を見開きながらマサルンに顔を向ける。
「どうしたミャ!?」
体勢を立て直し、大きく叫ぶマサルン。
「敵がいる!」
「そんな事分かってるミャ!」
「違う、そいつじゃない! もう一匹別のがいる!」
「ミャッ!? 退治できたミャ!?」
「まだ生きてる! しかも、無傷!」
一方、
(隙ありぃ! 早く餌になってもらうぜぇ!)
ンザールゥは周囲を見渡し、
(ミャッ! 『別のボク』が、パーを出しちゃダメって言ってるミャ。
握っていた
だけど、
(こいつ! 油断してると見せかけて、反撃してきやがった!)
ンザールゥの攻撃はなにもない宙を通過していく。
それから、ンザールゥは眉尻を上げながら顔をしかめる。
(ミャー!
(カッタッタッ! 隙だらけだぜぇ!)
上空からンザールゥの顔に向かって、口を大きく開けながら突っ込んでいく
ンザールゥは正面を見つめながら黙り込む。
(ミャッ! 『別のボク』が、グーを出しちゃダメって言ってるミャ! それなら、
そして、
(決まったぁ! 早く餌になれぇ!)
しかし、
【ぽでゃっじぇ!】
鳴き声を上げながら無防備な姿を晒す
ンザールゥは隙を見せている
刃は
甲高い悲鳴をあげながら吹き飛ばされる
【ガッダイデョギャー!】
一方、ンザールゥも暗闇の中を大きく吹き飛んでいく。
(やったミャ! ボクの攻撃命中したミャ!)
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