御主人様の『あの人』は......?
ゆりえる
第1話 新たなる召集
庭でたわわに実る熟れ始めの柿を1つ庭師が脚立に上って採り、調理人に手渡した。冷蔵庫で数時間冷やした後、調理人が食べやすい大きさにカットし美しく盛り付け、メイドが運び、齢70になる老紳士の朝食のデザートとして大理石のテーブルに乗せられた。
しばらくすると、フォークを置いた老紳士は、呼び鈴を鳴らした。
すぐさま、執事が聴きつけ、庭師達、調理師達、メイド達を招集した。
「お呼びでございますか、御主人様?」
血相変えた執事が、使用人全員を伴い、老紳士の前に参上した。血相を変えているのは、執事だけでなく、庭師も調理人もメイドも全員同様だった。
「うむ、実はな.....あの人が冷たいんじゃ。わしゃ哀しゅうてな」
ついにこの時を迎えた慄きで、立ち眩みがしそうな執事。
前回の召集から3日も経過してなかった。
「そ、それは、一大事です!早速、我々が何とか致しましょう!」
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