第2話 人生初!? 女性?とスキンシップ
人間を裏切り魔王軍に寝返ってから一晩が経った
しかし心はなぜか晴れやかな気分だ
魔王は僕に言った
可愛い魔族の女を紹介すると
「俺はイケメン」
魔王の言った言葉を自分の中で反芻妄想を繰り返すことで自分をイケメンと呼ぶところまで来た
「ここに来るまでに戦った魔王軍の幹部は完全に見た目は人型。ただ角があるのと、目の色が赤いのと、肌の色が赤黒いだけしか違いは無い。女は見たことなかったが、まぁ角は猫耳、目の色はカラコン、肌の色に関しては日焼けギャルと解釈すれば問題ない」
そう自分に暗示をかけるかのように何度も声に出して反芻していた
ベットで寝っ転がりながら天蓋を見つめ何度も何度も自己暗示をかけているとコツコツと足音が部屋の外から聞こえた
「勇者よ起きているか?」
そこに魔王の姿があった
「起きてる。魔王よ昨夜の約束覚えてるよな?」
「もちろん。我は約束を違える事はない。しかしその前に貴様が我が仲間になった事を皆に伝えようと思う。今より1時間後にまた迎えに来る。幹部会議に顔を出すがよい」
「分かった。それでは支度をしておく。僕に幹部の席は用意してくれよ」
「もちろんだ」
そう言うと魔王は踵を返し部屋を後にした
今まで人間に相手にされなかった反動か期待に胸と股間を膨らませ僕は身支度を始めた
一時間経つと部屋をノックする音が聞こえた
「はーい」
「お迎えに上がりました。入ってもよろしいでしょうか?」
「どうぞ」
扉の向こうからは女の子の声。しかも若くアニメの様な可愛い声に僕は顔を妄想した
(魔王早速気を利かせたのか♪)
ゆっくりと扉が開き美女(妄想)の全貌が明らかになった。
そこには純白で透き通るホネ肌の美女(生前は?)のスケルトンがそこにいた
「いや、無駄に可愛い(声が)すぎるから!!!」
スケルトン女子は頬を抑え照れたような表情を浮かべたような気がしたがわからない。
だって肉が無い
「やだ、勇者様。そんなこと言って♡ 恥ずかしいですよ~」
無駄に可愛い声が響く
「………」
僕は声が出なかった
いや確かに人間でこんな反応する子はいなかった
正直女性免疫のない僕にはこの反応すら可愛く見えてしまう
そんな自分が恐ろしくも悲しかった
「さぁさ、勇者様魔王様がお待ちですよ」
先ほど来た時よりも可愛い声をだして女らしさを強調しているスケルトン女子は僕の手を握り魔王の待つ部屋まで案内してくれた。
その手は無性に冷たかったが心は温かかった。ような気がした…
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