三題噺.121:光、パラシュート、しわ(140字)
機内にしがみつく手足を解き放ち、私は大空へダイブした。太陽に目が眩みつつも、大の字に広げた全身で大気を貫く手応えを感じていく。地面が近付いたところで名残惜しくも落下傘を開き着地する。私は皺だらけの掌を握り、やはりまだ足りないと感じた。短き余生でやり残したことはまだ星の数ほどある。
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