たとえ持て余しても
ひどく喉が渇いていた。私はいつの間にか果てのない砂漠を彷徨っており、何の為に歩いているかも自覚できずにいた。
そんな時、片手に握っていた重い水筒に気付く。名も知らぬ旅人から賜ったものの、申し訳なさ故に一口も付けていなかった。
中身はとうに傷んだと思いきや、澄んだ色を保ち続けている。
温もりを持つその水をゆっくりと嚥下すると、私は歩むべき帰路を思い出し、確かな足取りで砂を踏みしめていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます