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アラームの音で目が覚める。
その音が不快に感じる。
起きるのが嫌だ。
寒いし、もっと寝ていたい。
まぁ・・そんなワガママもいってられないんだがな。
気だるげな表情で起き上がりエアコンを点ける。
顔を洗って朝シャンして目を覚ます。
これもいつもの日常。
愛子からラインが来た。
【頭痛い~(´Д`)昨日は酔って暴言吐いてゴメンね\(_ _)今日、仕事終わったら手塚屋に飲みに行こ?】
昨日の今日でまた飲みに誘うのかよ・・・
しかも昨日と同じ店。
どうせ断ったら、何するのやら他に女がいるのなんて言ってくるに決まってる。
朝から憂鬱な気分になる。
【了解】
それでも面倒事はゴメンだから素直に従う自分が虚しい。
【頭痛いって言ってたけど大丈夫?】
その文を読んで、そういえばと思い出した。
仮病だが、それを理由に断れば良かったが、既に了解と送ってしまっている手前難しい。
【大丈夫です】と返した。
淡々と仕事をこなして18時に待ち合わせ場所の、いつものコンビニへとやって来た。
愛子からラインがきた。
【ゴメン(>_<)一時間の残業です!ちょっと待ってて】
こんな事もたまにある。
ちょっとって書いてるが最低でも一時間以上は待たないといけないのに、何がちょっとだよと突っ込みたい。
部署によって残業の有無はまちまちだが、冬のこの時期に待たされるこっちの都合も考えて欲しい。
コンビニで立ち読みしながら潰そうとも思ったが、このコンビニは雑誌にゴムバンドをしている為読めなくされている。
幸い、向かいに喫茶店があるからそこでソシャゲでもして時間を潰そう。
コンビニを出て、交差点を渡った先に喫茶店はあり、そこへ向かう道中に人とすれ違う。
ヨレヨレのジャケットを羽織った頭のハゲ散らかったおっさん。
この人は何が楽しくて生きているんだろうか?
このおっさんの生き甲斐は何なんだろうか?
いかにも金の無さそうなおっさんだが、その年で無職なんだろうか?
前方には不機嫌な表情でダルそうに歩いてくる18?位のクソガキ。
こいつは何にそんな不満を抱えているんだ?
ダルそうにしているのが、もしかしてそれが格好いいと勘違いしているのか?
あぁ・・・田んぼに片足突っ込んで靴が泥まみれになって欲しいなぁ。
歩道を渡って喫茶店へ入る。
適当にアイスコーヒーを注文した。
熱い飲み物は、なんでか喉が渇くから冬でも冷たい飲み物を飲む。
窓をボーっと眺め人間観察をする。
不景気面をしたおっさん。
尻軽そうなギャル。
早足で歩くおばさん。
下をうつ向いて歩くオタク。
実に様々な人が歩いている。
まぁ、自分勝手な見た目の偏見だが、どいつもこいつも生きてて何が楽しいのか聞いてみたい。
人間観察が飽きた所で、惰性で続けている携帯のアクションゲームを始めた。
ロード中と映し出された画面を見るだけで、ヤル気が失われていく。
なんとなくで始めたこのゲームだが、達成感もなく、クリアした所で特に何も感じない。
むしろクリアした瞬間に虚しさが襲ってくる。
やっている最中に、どうしてこんな事をしているんだろうかと手を動かしながら考えてしまう自分がいる。
アンインストールしたら良いのに、やり始めてかれこれ五年になる為、惰性の末なかなか踏ん切りがつかないでいた。
愛子を待っている間、死んだ魚のような目で、このクソゲーに没頭した。
ゲームオーバーと映し出された携帯の画面を見て、フッと乾いた声が出た。
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