今日で最後なんです

 いつものように登校班と学校へ向かい、校門前の横断歩道で誘導をしていました。

 すると、毎朝元気な声であいさつしてくれる男の子が、いきなり「今日で最後なんです」と声を掛けてきました。

 意味が分からず、「え、なに?」と聞くと、「群馬に行くんです」との返事。


「え、引っ越すの?」

「はい」

「そうかぁ、寂しくなるね。頑張ってね」と答えました。


 黒縁眼鏡が特徴の彼は、インドかバングラデシュか近隣の出身で、一年生の頃から大きな声であいさつをしてくれていました。


 たしか四年生のはず。お互いに名前も知らないけれど、知っている子が転校してしまうのは寂しい思いと、こうして声を掛けてくれたのがうれしいのと、複雑な思いです。


 その後、校門のところで校長先生にも声を掛け、握手をしていました。

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