ショウガクセイはかく語りき。
流々(るる)
前置き
はい、前置きです。前書きではありません。
これからご紹介するのは、五年間にわたって毎朝の登校時に拾い上げたこどもたちのリアルな言葉です。
そもそも先生でもないおじさんが(←ここ伏線)、なぜこどもたちと接するようになったかと言うと十年ほど前にさかのぼります。
うちの子が小学校へ入学し、初めての登校日。登校班で集団登校するので、出勤のついでだしちょっと遠回りになるけれどついていくか、と自転車で列の隣を進んでいったのが全ての始まりでした。集合場所へ行くまでの間に、同じマンションの小四女子に話し掛けられ(初対面)、そのまま学校までおしゃべり(といっても、こちらは聞き役)することに。
さて帰ろうかと思ったところへ、浮かない顔の一年生がやって来ました。彼はうちの子と同じ幼稚園の仲良しくんです。実はさらにさかのぼると、幼稚園の送り迎えを私が担当し、帰りに公園でお母さんたちがおしゃべりしている間にみんなと泥警をやって駆けまわっていたので、我が幼稚園出身の子のことはみんな知っているし、向こうも知っている。そんな信頼関係があったので声を掛けると「あ、知っているおじさんがいる」と安心してくれたのか、無事に登校していきました。
幼稚園や小学校の登校初日って、こどもにとっては結構ハードルが高いんです。
高校や大学、あるいは会社でも入社初日や転勤初日なんて多かれ少なかれ緊張しますよね。それと同じ。
どちらかと言うと快活なタイプの彼がシュンとしていたのを見て「ほかの子も心配だし、みんなが慣れるまでついてくるか」と軽い気持ちで始めたのが、いつの間にか十年目に入ってしまいました。
登校班と一緒に学校へ向かい、途中から自転車で先回りして校門前の横断歩道で旗を持って誘導するのが日課です。
ここまで続いたのも、すべてはこどもたちが仲良くしてくれるから。これに尽きますね。彼女たち、彼らの色々な話を聞くのはとても楽しい。きっとお母さんやお父さんじゃない、赤の他人であるおじさんだからこそ言えることもあると思うんです。
そんな珠玉の名言を厳選してご紹介します。
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