第130話 なんかこう、良い感じの関係性を

3日目。

オレは言われたとおり自分と向き合いながら仕事を進めてみることにした。


――とは言っても、自分と向き合うってなんだ?


この家のこと、そして神界を回しているリエンカ家に敬意を払えというのは分かる。

でも、自分と――いったい何を考えればいいのか。


あれ、これ意外と難易度高くないか?

というか思春期真っただ中じゃあるまいし、今さら自分と向き合ったところで何か新たな気づきが生まれるなんてこと――。


……とりあえず今後のことでも考えるか。


まずはラテスのこと。

あの星を繁栄させて、オレは何をしたいのか。


……多分、オレはフィーネとハクを笑顔にしたいんだろうな。

最近は、あわよくばずっと3人で暮らせないかな、なんて考えている。


最初はプライドが高く世間知らずなフィーネと暮らすことに不安もあったけど。

でも一緒にいればいるほど、表現こそ歪んでいても根は真っ直ぐで綺麗な心を持っていると気づかされる。

表面だけ取り繕って生きてきたオレとは正反対だ。


ハクだってそうだ。

あいつは無表情だし、あまり自分の感情を出すということをしない子だけど。

でもいつも誰かのことを思っているし、甘えたがりな一面もあるし、たまに嫉妬することだってある可愛いヤツだ。

自分でも分かってないだろうけど、本当はちゃんと豊かな感情を持っている。


オレはこの世界に来て、2人に幸せを与えてもらった。

だから今度は、オレが2人を幸せにしたい。

あの2人が楽しめるような世界を作ってみたい。


普段は神様活動を頑張って、仕事をこなして、休日は一緒に街を回って買い物して、買い食いして、たまに温泉行ったり自然に触れたりして。

そんなふうに過ごせたらどんなに幸せだろう?


そしてそんな生活を送るには、当然住民たちも幸せである必要がある。

リエンカ家と天使のような、持ちつ持たれつな関係。


今のところ、ラテス村やエクレアの住民たちとはかなりうまくやれていると思う。

鉱石力も潤沢にあって精霊も生き生きしてるし、食べ物だって豊富にある。

この調子で開拓を進めていけば、いずれは――


だが、その3人での生活を手に入れるには、ランクBになる必要がある。

ランクBになると、ランクAの神族の補佐や神界の視察、調査、補修、それから祈りによる結界の強化などの仕事が追加されるらしい。

結界は、外敵から神界および天界を守るために必要な壁で、ランクB以上の神族が交代で力を注ぐことで維持している。


つまり本来、こうした重要な仕事が追加されることへの対価として所有を許可されるのが、【何でもしてくれるモフモフ】なのだ。

天使はあくまで守るべき存在であって、自由に使役できる部下ではない。

だから自分の右腕として使役できる神様アイテムのモフモフが必要なのだろう。


んああああああああああ!

ややこしいな!!!


でもなんか!

なんかこう、良い感じの関係性を作っていきたい。

みんなができるだけ無理なく、楽しく生きられる、そんな――

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