1000年聖女♡悪魔に魅せられて
綾月百花
プロローグ
プロローグ
アリエーテは16歳の誕生日を迎えて、聖女見習いとして教会に入った。正式に聖女になるために、1週間断食と瞑想をして、正式な聖女になることができる。
1週間で正式な聖女になれるなら、ひもじい断食も頭の中に流れる歴代の聖女達の経験等も我慢して学べる。
一緒に受けた聖女見習いの子達は、この苦痛を伴う試練をリタイアしてしまったらしい。
不意にやってくる睡魔と空腹感は、確かに苦痛で、頭に流れるイメージをイメージトレーニングすることも集中力が必要だ。やってのけると強い意志を持っていても、堕落する者は実際に多いらしい。
アリエーテはその試練に打ち勝ち、晴れて聖女になることができた。
羨望の眼差しを向けられながら、聖女の証の白いワンピースを受け取る。
今、教会には聖女は5人いるらしい。祈りを捧げる聖女を聖女様と呼ぶという。
年齢は16歳から21歳までいるらしい。聖女は多いときは、10人以上いたこともあるらしいが、今は一番少ないと言われている。
聖女は公爵家や伯爵家など家柄の良い三女や四女がなることが多いと言われている。聖女になることで、実家の格式が上がると言われている。
噂では、聖女様を務めると、素敵な王子様が現れて、幸せな結婚ができると言われている。
アリエーテも叔父が話を持って来て、父を説得するのを見て、教会に来ることにした。
アリエーテの実家は、伯爵家だったが、事業の失敗が続き、資金繰りに困っていた。この教会にアリエーテが入る事で、借金がすべて払える額の資金がもらえる。
両親や兄妹たちは寂しがってくれたが、決められたことにアリエーテは口出しをできなかった。アリエーテが拒めば、家族で一家心中も考えなければならなくなることは、分かっていた。
アリエーテは家族に売られたことになるが、誰もアリエーテを売るとは口にしなかった。教会に行ってくれとも言われていない。
教会に行くかどうか決めたのは、アリエーテ自身だから。
家族に幸多からんことを、ただ祈る。
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