第2話 立志編

 前回のお話


 バウルーの破損アンド新規購入の困難、という悲劇に見舞われた、バウルーユーザー、通称「バウラー」のこーじー。

 果たして、再びバウルーを手にして、楽しい美味しいホットサンド生活を取り戻すことは出来るのか?!


 ……ちょっと壮大に始めてみました。


 そんなこんなで、バウルーに纏わるショックを和らげるために、現代人のこーじーは、呟いちゃうんですよ、SNSで。

 で、顔本に載せたところ。


「ステンレスのネジぶちこんで直せる! ホームセンターへ行け」(意訳。実際はもっと優しい言い方です)

という熱いコメントが届きました。


 A氏(仮名)から。

 リア友です。と言うか、専門学校時代の同級生、同業者です。

 同級生で同業ですけど、今や講師にお招きするほどの業績のある、出世頭です。無下にはできません。


(そして、女性受講者に圧倒的な人気を誇る講師でもあります。ちょいワルな大人の色気があるんだとか。壁ドンとかで口説かれたいとか……今度小説のモデルにしてみようかな~余談です)



 こーじー「はーい、挑戦してみます~」(これはそのまま)

 

 と返信して、ステンレスのネジをゲット!


 ……までは良いのですが。

 

「いや、そもそも穴、なくね?」

 

 ぶちこむにも、蝶番を留めていた元々のネジ(というか棒)がポッキリと折れて、埋まっている状態なのです。一応ドライバーでつついてみましたが、びくともしません。

 忙しいA氏をこんなことで煩わすわけにもいきませんので、現代人のこーじーは、ネット検索に走ります。


「バウルー 蝶番 修理」

  

 ………改造の記事しか出てこない。


 しかも、「何とか金具を抜き」とか。

 その「何とか」を知りたいんですけどー!


 かろうじて見つけた「ポンチで叩く」という記載。

 ………ポンチって?

 (ドリルを使う時に穴のない場所に目印の穴を開ける工具でした)


 とりあえず、その工具をゲットしなければ。明日の夕方ホームセンターに行こう。


 そうしたら、その日、たまたまA氏が職場に来たんです。講師で。


「Aくーん、ネジ入れるにも、穴が埋まってんだけど」

「あー、くぎでも当ててハンマーでガンガン叩けば抜けるって」


 そっか、釘でもいいのか。


 だけど、家には、釘が、ない。釘を打ち込むハンマーもない。

 ネジならある。


 とりあえず、ハンマー、買うか。


 ……100均で。


 いや、ホームセンターも行きましたけどね。

 ネジ本体はすでにゲットしましたが、その後「バウルー改造」サイトでみた「取り外し可能に改造」もいいな、と思って、「ちょうナット」というオプションを買いに。

 


 でもね、ホームセンターで部品は100円そこそこで買えても、工具は高いんです。

 こーじー、工具や文房具を見るのは、大好きなんですけど。ホームセンターで買い物せず一時間遊べる人ですから。



 でも、とりあえずの工具、しかも、ハンマー……100均でよくね?


 100均もね、工具充実してるから、眺めているだけで、楽しいんですよね。

 本来の目的を忘れそうになりながら、ハンマーもゲットしてきました。関係ない研磨ドリルの部品とかまで買っちゃいましたけど。あと、釘も。


 これで武器(工具)は揃った。

 あとは、戦い(修理)に挑むのみ。



 ……が、現実は甘くなかったのです。

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