群青に帰す

小惑星

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蝉の声、キラキラした日差し。

木漏れ日の影を走り抜けて、僕たちはその場所へ足を踏み入れる。


ほんの出来心だった。

夏休みの思い出を作ろう。なんて、子供ながらの悪ふざけと、止められなかった好奇心。


「絶対に入ってはいけないよ」


そんな言葉、興味を持つには十分だったのだ。



ひび割れた地面を蹴って、少しだけ泥濘ぬかるむ土を飛び越え、錆びた鎖を解いて、僕たちは禁忌を犯す。



雲一つない快晴だった。

視界いっぱいのその色が、どうして忌むべきものなのかわからなかった。


こんなにも綺麗な色を、どうして怖がる必要があるのだろう。

大人の言うことが理解できなかった僕はその日、



目の前で友だちが溶けていく様を、見ていることしかできなかったのだ。

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