不器用だけど恋して良いですか?
ソルト🧂
僕達の原点・プロローグ
第1話 新学期
僕はそこら辺にいる読書が好きな地味系男子の
佐藤と言う。中学1年である。
時計の針が7時を指すと毎朝、僕の部屋の
カーテンが母親にピシャッ!と勢いよく開かれる
むにゃぁ‥眩しさのあまり目を閉じる。そして
二度寝をして気づけば8時。毎回、遅刻という
学生からして相応しくない生活ばかりしていた。
もちろん。こんな調子であるから新学期初めての
授業が今日あったのだが、教室を確認し、
ドタバタ上履きを履き替え、汗まみれで席に
つく始末である。
「あぁ‥‥もう、自転車で15分。遠すぎるって‥」
朝から愚痴をボソボソこぼしていると、隣から
急に声をかけられた。
「おはよう?あの〜汗かいてるけど大丈夫?」
僕は驚きで20秒ほど沈黙してしまったが、
すぐに「だっ、大丈夫!お気になさらず!」と
返事をして逃げるように教室を出ていった。
今日は新学期。授業もないし、今日はもう
会うことはないだろうとホッと胸を撫で下ろして
家へ帰っていた。
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