【不定期更新】ただ女の子が拘束から抜け出せずもがくだけの小説

Кошка Бог(猫神)

魔力で強化されるシート

私はとある世界の少女。ある学校の魔術科に属している女子高生。

 今日は粘着シートの実験をするらしい。どうやら魔力を吸収して、その分だけ粘着力が強くなる性質があるらしい。で、その実験台には私が選ばれた。なぜなら、膨大な魔力を持っているから。

 「あの・・・本当に大丈夫?粘着力が強くなりすぎて抜け出せなくなるなんてことになったら恐ろしいんだけど」私はそれを恐れている。そんな私の言葉を気にすることなく、実験の準備が進められた。そして私の服装…制服に黒のハイソックスでローファー…なんだけど靴は膝より下の丈のブーツに履き替えるように言われたので履き替えた。うーん…なんか周りの人興奮してるけど気にしない。

 

 そうこうしているうちに準備が終わったようだ。それを見て私は一瞬怯んだ。ネバネバしたシートが敷かれていたのだ。しかもかなり面積が広い。その真ん中で実験したいというけど…どうやって真ん中へ…?

 「どうしたら…ってうわっ!?」いきなり浮遊させられて、そしてネバネバシートの上に立たされた。その瞬間に感じた。魔力が吸われるのを。

 「やっちょ…ほんとに魔力吸われてる…早く抜け出さないと…」冗談じゃない。魔力を吸われたら…必死にもがいた。

 「ん…ぐっ…!この…離しなさいよ…っ!こんなネバネバ…魔力があれば無力化できるのに…!」しかし今は魔力が吸われ続け、すでに無力化するために必要な力は残ってなかった。なんて速さ…それでももがいた。でっも…

 「っ…さっきより粘着力が強くなってる…!?やだ…ほんとに…離して…」その抵抗もむなしく、ネバネバはギチギチと音を立てるだけで私をガッチリ固定して離さない。これは…罠としては優秀だけど…。疲れてきたところに、声がかかる。そろそろ救出をするようだ。


 そして救出が始まってから…もうすでに3時間がたってるけど…

「あの…まだ?」中和剤をかけたりクレーンで釣り上げようとしたり、さらには攻撃魔法ではがそうとした。しかし、なぜか一向にはがせない。嫌な予感がする。その瞬間、「あの…どうやら吸収した魔力が強すぎて私たちでは救出できないようです。それに救出班の私たちも…ぐっ…!く…これですから。」救出しようとした人まで粘着シートにくっついてしまった。

 「えっちょ…!?冗談じゃない!何とかしてでも抜け出さないとっ…ぐう…!お願い、剥がれて…ねえ、剥がれてってば…!!」しかし、一向に剥がれる気配はない。それどころか余計に絡みつき、ついには全く動けなくなってしまった。その間にも周りの人は眺めたりカメラで撮ったりしている。

 「うう…こんな姿…見られたくないのに…」


 そしてそのまま、永遠に抜け出すことができなかった…


END

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