スノウライト・テクニカ

 ・ヘルムホルツ

 種族:キメラリア・シシ(毛有)

 年齢:35歳(自称、基準暦不明)

 性別:男性

 身長:187cm

 【容姿】

 手足以外に人間の形をしている部分がない大柄なキメラリア・シシの男。手足も含めて黒っぽい剛毛に全身を覆われており、顔は牙を持つ猪そのもので表情は非常に分かりにくい。小さな目は暗い茶色で瞳は黒。また、肩幅が非常に広い。

 全身を真銀製の板金鎧で覆う重戦士であり、戦闘時は面頬のない兜も身に着ける。常に防具を身に着けているため、鎧下や普段着に関しては不明。

 武器としては柄の長いメイスを背負う他、旅装でない場合は大盾も装備する。


 【人物】

 スノウライト・テクニカにおいてヴィンディケイタ隊の大将を務める男性。親しい者からはホルツと呼ばれることが多い。一人称は小生。

 元々は多くの戦場を傭兵として渡り歩いた武人だったとされ、黒猪ホルツの異名を持つ。スノウライト・テクニカへ合流した経緯は不明だが、フェアリーに心酔し我が主と呼んで忠誠を誓っている。また、フェアリーの悲願を果たした恭一たちにも敬意を払って接しており、ポラリスのことはフェアリーにとって唯一無二の同族であることから、ポラリス様と呼んで最重要の守護対象と見ている。

 性格は寡黙で冷静沈着。善と義を重んじ、力ない者を守る盾であることを信条とする。あくまで最重要の防衛目標はスノウライト・テクニカ及びフェアリー本人に定めてはいるが、民衆や隊商などに手を貸すことも多く、主な活動範囲であるホワイトコースト付近で特に名が売れている。また、ヴィンディケイタたちを育成する厳しい教官という側面も持ち合わせ、イーライ・グリーンリーを筆頭に年少の戦士たちには慕われると同時に恐れられる人物でもある。

 戦い方はシシらしく、守りに主眼を置いたスタイルを貫くカウンター型。ただ、防御するまでもない相手には、持ち前の膂力と反応速度で豪快にメイスを叩きつけ、一撃のもとに粉砕する。その身体能力は、体当たりで吹き飛ばしたイソ・マンを軽いと鼻で笑う程。一方、陣形を構築する集団戦闘においては、部隊正面に立って敵の攻撃を受け止めつつ、後方の射手を援護するポジションにつくことが多い。

 血縁関係や妻子については不明。



 ・イーライ・グリーンリー

 種族:現代人間

 年齢:17歳(ユライア王国歴準拠)

 性別:男性

 身長:172cm

 【概要】

 ユライア王国出身の若きヴィンディケイタ。

 瞳の色は茶色。肌は黄色系だが日焼けが目立つ。また、毬栗のように尖った赤褐色の髪が最大の特徴であり、ファティマにはツンツン頭と称された。体格は引き締まった筋肉質をしている。防具としては動きを阻害しにくい胸甲と鎖帷子に、ガントレットと装甲長靴という組み合わせを用い、兜は着用しない。武器は長柄のグレイブやハルバードを用いる。

 ヘルムホルツと長く戦場を共にしていた戦友グリーンリー夫婦の子であり、両親が戦死したことでヘルムホルツに預けられ、ヴィンディケイタとして育てられた過去を持つ。父親が優れた槍使いであり、その話に憧れて槍を振り回すようになった。

 性格は青年らしく雑で荒っぽく、ヴィンディケイタとして育てられたという驕りから、相手を弱者と見下す一面も持つ。一方、根は素直かつ一本気で、ヘルムホルツの在り方に憧れを抱いているため義に反するような真似はしない。ただ、ズボラな面も目立つことから、事あるごとに精神面を鍛え直すために先輩ヴィンディケイタたちを伴った修行に叩きこまれている。

 戦闘では長槍による対集団戦を得意とし、突撃時には主に先鋒を務めることが多い。幼少期から戦士として槍を扱う訓練を積んできており、牽制だったとはいえファティマの斧剣を正面から受け止めて見せた上、素早い刺突によって彼女を後ろへ吹き飛ばしている。ただ、上述の驕りから油断も多く、戦闘における駆け引きはまだまだ未熟な上、ファティマをして攻撃が直線的過ぎると称された。

 恋愛面においては不器用ながら、姉のような立場にあったペンドリナへ淡い感情を持っており、彼女に一太刀入れることで一人前と認められた暁には告白しようと考えている。なお、本人は隠しているつもりだが、周囲の同僚や先輩に知らない者は居らず、影から応援されている。また、唯一ペンドリナをピーナと愛称で呼んでいる。



 ・ペンドリナ

 種族:キメラリア・カラ・ウルヴル(毛有)

 年齢:26歳(自称、基準暦不明)

 性別:女性

 身長:173cm

 【容姿】

 全身が灰色の体毛に覆われるキメラリア・カラ・ウルヴル。同じ色をしたボサボサの短い髪と青い瞳、黒い鼻先が特徴。耳は分厚く小さめ、平均的な長さの尻尾はやや太くふっくらしている。顔立ちは人間と同じで、犬や狼のような特徴は体毛と鋭い八重歯以外は見当たらないが、足の構造は狼や犬の後ろ足に近く踵が高い位置にあり、歩き方も趾行性。体格は全体的にスレンダーで背が高く、女性的な起伏も小さい。ラウルにはまな板娘と称された。

 防具は胸や肩、関節部といった狭い範囲にだけ真銀製装甲が施されている軽鎧を身に着ける他、ブラッド・バイトの革で作られたハーフトップとホットパンツをインナーとして着用する。足にはサンダル状の靴をベルトで固定して履く。どれも軽量かつ動きを阻害しにくい作りのため、普段からこの格好をしており私服については不明。

 武器は腰に2振りのダガーナイフを携える。


 【人物】

 スノウライト・テクニカに所属するヴィンディケイタの女性。

 過去の経歴の多くは明かされていないが、ヘルムホルツやタルゴとは古い付き合いであるとされる。ヘルムホルツ同様フェアリーに心酔し忠誠を誓っており、彼女の身辺警護を任されることが多い他、イーライ・グリーンリーを含めた新人の育成にも当たっている。

 性格は冷静でしたたか。ヘルムホルツに師事していたことから、同じく義を重んじる思考を持つ。一方、まだ20代と若いこととカラ系統に属する種の特徴から、フェアリーのことになると周りが見えなくなり暴走することもしばしば。

 恋愛面においては、弟分であるイーライのことを粗忽者と呼びつつも大切に想っており、彼の気持ちにも気付いてはいるものの、半人前である内は進んだ関係を持つつもりはなく、一太刀でも浴びせられればなんでも言うことを1つ聞くという約束が果たされることを楽しみにしている。また、恭一に対して、アステリオンでもウルヴルでも主を求める気持ちは変わらない、とも語っており、フェアリーにも特別な感情を抱いていることをほのめかしている。

 ウルヴルの特徴として兜狼を使役する力を持つことから、戦闘時は大柄な兜狼に騎乗し、軍獣よりも高い機動力や運動能力を生かした奇襲や攪乱を行うことを基本としている。また、素の身体能力も非常に高いため、イーライと共に斬り込みを担当することも多く、流れるように攻撃を躱しつつ敵を切り刻む姿から、揺らぎのウルヴルという異名が付けられている。一方、斥候兵や偵察兵として活動することも得意としており、タルゴと組んで情報収集を行う場合もある。



 ・ナイジェル・バイヤーズ

 種族:現代人間

 年齢:46歳(ユライア王国歴準拠)

 性別:男性

 身長:170cm

 【概要】

 スノウライト・テクニカの主席研究員であり、研究者側の長を務める男性。ヴィンディケイタからは親父さんと呼ばれることもある。

 伸び放題になっている鈍色の天然パーマと不健康にこけた顔つきが特徴的な細身の中年であり、日頃から薄汚れたローブを纏っている。瞳の色は青。

 ほとんどテクニカ施設から外へ出ない研究者ながら、世間に名を知られている稀有な人物であり、特に同様の研究職を目指すブレインワーカーからは目標とされていることも多い。ただ、研究に没頭しすぎるあまり日常生活を疎かにしがちで、多少不潔になっても一切気にしないことから、周囲には避けられがち。

 専門は古代物の研究解析によるリバースエンジニアリング。実績としてはクランク巻き上げ式クロスボウや、獣車の軸受けとしてプレーンベアリングなどを開発しているとされる。しかし、近年は洗濯機を相手に発想が行き詰っていた。

 上述の通り研究一辺倒であり、思考の海に潜っていることが多く、その行動からは面倒臭がりのズボラにすら見える。同時に他者への関心も極めて薄く話すのさえ億劫といった様子を見せることがほとんどだが、フェアリーにはヴィンディケイタ同様に心酔しており、普段の鈍い動きからは想像もできないほど機敏かつ丁寧に対応する。

 戦闘職ではないため武装などは一切扱えないが、豊富な知識や柔軟な知恵を用い、状況に応じた戦術や技術を提供することが多い。スノウライト・テクニカ内で発生したクラッカーの襲撃時には、イーライが適当に言い放った砂嵐という言葉から、消火器粉末の飛散を結び付けて煙幕として利用する策を思い付いた。その際、槍やら弓やらでガチャガチャやるだけが戦ではないと語り、自ら他の研究者たちを指揮して行動を起こした姿を見たイーライに、ヘルムホルツよりもおっかない気がする、とまで言わしめる迫力を滲ませた。



 ・フェアリー

 種族:ホムンクルス

 年齢:120歳超(自称、基準暦不明)

 性別:女性

 身長:175cm

 誕生日:不明

 出身:雪石製薬地下研究所

 【容姿】

 ウェーブがかった腰まで伸びる桃色の髪と、ほとんど瞳が見えないほどの垂れ気味な糸目が特徴。目を見開いた時に見える瞳は、左が銀、右が金のオッドアイ。体格は撫で肩で背が高い他、非常にグラマーで女性的な起伏が非常にはっきりしている。特に胸の大きさはジークルーンやアポロニアさえ凌ぐ。肌は色白。

 服装はシルクで作られた薄手かつ太腿や胸元が大きく露出するドレスを纏い、装飾の施された革の靴を履く。

 武装の類は一切携帯しない。


 【人物】

 スノウライト・テクニカを率いる女性。研究員からもヴィンディケイタからも、我が君と呼ばれ忠誠を向けられる存在。

 テクニカの施設から外に出ることは極めて稀であるため、その名前や存在について知っているのは一握りの上流階級に限られる。また、その出自や実年齢に関する情報は、テクニカ内部の人間でさえ知りえない。彼女を知る者たちにハッキリ分かっていることは、数十年に渡って容姿が一切変化していないということと、スノウライト・テクニカの地下にある封印の扉の開放を目指しているということくらいであり、後者に関しては持てる全てを差し出しても成し遂げたい人生の悲願と語っている。

 なお、出自の詳細はフェアリー自身にも分かっていなかったが、自らの種族が人間でもキメラリアでもデミでもなく、人の手で生み出されたホムンクルスであるということは、自我が生まれた瞬間から本能的に理解しており、人種ではありえない長寿となってなお衰えない身体を持つことから、神代文明が不老不死を求めた結果なのでは、と考えている。同時に、自分と同じ存在が封印の扉の向こうに存在することを無意識に察し、人生を賭してその開放に挑み続けていた。

 性格は穏やかかつ柔和。相手の種族や出自を気にかけることなく接することから、キメラリアを多く含むコレクタ職員たちの間では一種の崇拝対象のような存在になっている。一方、そんな臣下たちの反応を知った上でからかったり、旧知の仲であるエルフリィナを玉座の間でわざとちゃん付けで呼んだりと、悪戯好きの一面も持ち合わせる他、グランマについては、ついにボケ――耄碌したのかと、言い直してなおしっかり毒を吐いている。また、自身も研究に勤しんではいるものの、一旦集中力が切れると身の回りの世話を護衛に任せ、自室のソファでだらけていることも多いなど、私生活においては自堕落。

 恋愛面においては、自身の肉体的魅力を理解した上で、誰にでもかまをかけるようなことはささやくものの、恋人や夫婦といった関係になった者は誰もいないとされており、詳細は謎に包まれている。

 戦闘はヴィンディケイタたちに全て任せているため、介入することはなく、身体能力についても普段からゆったりとしか動かないためわかっていない。逆に政治的な面においては、長くスノウライト・テクニカのトップを務めているだけあって、権謀術数の世界に慣れており、その手腕はエルフリィナやグランマとも表情を崩さないまま渡り合う程。


 【ラナウン・シーについて】

 神代時点におけるフェアリーの本名。プロジェクト・スターチャイルドから引き継がれた、プロジェクト・フェアリー実験体としての固有名称とされる。この名前について本人は、ダマルに告げられるまで全く知らなかった。

 ポラリスの成功によって計画が拡大され、彼女の遺伝子マップをベースとして様々な改良が加えられ、雪石製薬地下研究所内にて生産された超能力発現体ホムンクルス7体の内の1体であり、同計画唯一の生存体。ただ、胎児の時点で超能力を発現する遺伝子の消滅が確認されており、新生児となる直前でその原因を探るためハイパースリープを施され、別の研究施設へ移送される予定だった。しかし、文明崩壊直後であったことから、地下研究所を出発した輸送班が間もなく音信不通となり、ラナウン・シーは生体反応こそ確認されていたものの、エーテル変異生物の危険性から回収を断念。ハイパースリープ状態のまま、神代文明の残滓を調査していたスノウライト・テクニカ創始者に発見されるまで、およそ700年に渡って放置された。

 フェアリーと名付けたのもこの創始者であり、ダマルはハイパースリープを解除する際の自動音声がプロジェクト・フェアリーとでも告げたのが、名前の由来だろうと推測している。その後は、創始者の下で成長して代替わりを迎え、以来100年近くに渡りスノウライト・テクニカの長としてありつづけている。

 ホムンクルスの生態に関しては、文明崩壊の影響で研究が頓挫したため詳細が不明。ただ、人種を遥かに凌ぐ長寿となった理由について、発現していないと考えられていた超能力を司る遺伝子が変異し、肉体に影響を及ぼしている可能性が高いとされる。

 一方、どのようにしてポラリスの存在を察し、何故求め続けていたのかは完全に謎であり、フェアリー自身が、同族が居ないというのは想像する以上に寂しいもの、あの子を見ていると孤独が消えていくのを感じる、と語ったこと以外に情報がない。しかし、保護されたポラリスを手元に縛り付けるようなことはせず、好きにしていいと語るなど、一旦顔を合わせて以降は執着が大きく和らいだ模様。ただ、その後もポラリスのことは身内と呼んで大切にしており、年齢こそ大きく離れているものの姉妹のように接している。



 ・タルゴ

 種族:キメラリア・クシュ(毛有)

 年齢:27歳(自称、基準暦不明)

 性別:男性

 身長:176cm

 【容姿】

 頭より大きな極彩色の嘴を持ち、目元から胸元にかけてが白、それ以外のほぼ全体が黒い羽毛に覆われる。目の周りは青く眼球は全体が黒い。体格は平均的な筋肉質だが、外見からは肩幅が少しガッシリして見える他に判断のしようが無い。脚は太腿までは羽毛に覆われているものの、その下は鳥らしく羽毛が無く足指周りは対趾足である。一方、腕から先は大きな羽毛に包まれてわかりにくいものの、爪が長く尖っている以外は人間と同じ形をしている。

 防具は真銀製の胸甲の下に鎖帷子を纏い、下半身には太腿部分までを覆う革のズボンを履く。足は特殊な形状をしているため、特注のブーツを履いている。

 武器は専用のアーバレストと金属製のボルトを携帯し、接近戦用の予備として短剣を腰に差す。


 【人物】

 スノウライト・テクニカに所属するヴィンディケイタの男性。鮮やかな見た目に反して、酒焼けしたような濁った声をしている。

 猟師家系の生まれで、幼い頃から弓やクロスボウの扱いに関する訓練を受けており、成人前の時点で周囲の熟練者に勝る射撃の腕を誇っていた。そのため、狩猟が行えない時期には傭兵としての仕事もこなしており、ヘルムホルツとはその頃に知り合っている。20歳の時点で両親から独立した猟師として活動していたが、類稀なる射撃の腕を見込んだヘルムホルツから誘いを受け、猟師からスノウライト・テクニカ所属のヴィンディケイタとなった。この時点でヴィンディケイタの中に彼より優れた射手は居らず、数年の内にクロスボウ隊を率いるまでに至り、専用のアーバレストをフェアリーから下賜されている。日常では見張りや情報収集などをもっぱらの仕事としている他、食料確保のためにホワイトコーストの森へ出かけることも多い。

 性格はサバサバしているが基本的に気さくで面倒見がよく、寡黙で近寄りがたい雰囲気のヘルムホルツと他者の橋渡しをすることも多い。クロスボウ部隊の指揮官を努めてはいるものの、本来は単独行動を好むタイプであり、テクニカ施設内では周囲と打ち解けているものの、外で自由に活動する際は1人で居ることのほうが多い。酒は好むが祝いの席以外では静かに呑むことを好み、タバコは吸わず博打は苦手。

 恋愛面に関する話題は滅多に語らないが、ラウルに貰ってくれと言われた際には、ファアルの女は好みじゃないと告げている。

 戦闘面では非常に精度の高い射撃をこなし、武器の特性を理解するのも早い。また、前線指揮官としての状況把握能力にも優れる他、種族特有の身軽さや視力の良さからスカウトとしての能力も高い。近接戦闘は他のヴィンディケイタに劣るものの、一般的なコレクタや兵士と比べれば遥かに優れており、森などに誘い込める状況なら短剣1本で多対1でも殲滅できるほど。



 ・ラウル

 種族:キメラリア・ファアル(毛有)

 年齢:32歳(自称、種族独自暦)

 性別:女性

 身長:140cm

 【概要】

 スノウライト・テクニカのヴィンディケイタを務める女性。変わった訛りの口調で話す。

 2足歩行である以外、人間らしい外見的特徴を一切持たず、見た目は巨大化したハラグロハムスターそのもの。防具としては真銀製の胸甲を身に着け、鎧下にギャンベゾンを着こむ。靴や手袋の類は身に着けておらず、自身の背丈を超えるほどのウォーハンマーを背中に背負う。

 アステリオン以上に小柄で非力とされるファアルの中では、突然変異とでもいうべき大柄さと凄まじい膂力を誇るが、大きく強力な個人を嫌う文化のファアル社会には馴染めず、群れから弾き出された逸れであり、変わり者のリベレイタとして各地を放浪していた過去を持つ。その後、偶然知り合ったタルゴの誘いを受ける形で、スノウライト・テクニカのヴィンディケイタとなった。

 性格はおしゃべりで人懐っこい。また噂好きでもあり、テクニカ職員同士の関係性や周辺で起こっている事件などについて、いつもどこからか仕入れてきて話の種とするため、見た目と合わせて周囲からはハラグロと呼ばれることも多い。一方、ヴィンディケイタとして活動する女性の中では年長者であり、年下のテクニカ職員たちを見守るお袋さん的ポジションにもなっている。

 ファアルには夫婦や恋人という文化が存在しないものの、弾き出された者には関係がないと語り、少々行き遅れを気にしている。ただ、誰にでも貰ってくれと声をかける節もあり、本当に種族特有の文化から思考が外れているかはあやしい。

 戦闘時は長柄のウォーハンマーを豪快に振り回して敵を粉砕する。その威力はカラやケットに劣らないほどであり、戦いの場に長く身を置いてきた経験も相まって、一般的なリベレイタ程度では相手にならない。

 好きなものは酒と木の実であり、酒に関してはどれだけ強いものを飲んでもほろ酔いから先には全く進まず、永遠と飲み続けられるほどのザル。また、一緒に飲んでいた相手を潰してお持ち帰りする行為を醍醐味と語っており、テクニカ職員の間では非常に恐れられている。また、付き合いの長いタルゴにも、お前とは絶対に呑まん、完全に拒絶されているほど。ただ、多産であるファアルでありながら子を成した経験はないことから、これは完全に発情を制御しながら相手を襲うという、一種天才的な技能を持つためと考えられる。

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