第3話タイミング

 初めてちゃんと彼氏ができて、浮かれ切っている。

 土日に、大好きだよ、早く会いたいよと

 LOVEオンリーな会話を30分ほどして

 ほわほわ学校へ行った


 クリスマスも近づいて、友達がハンターのようになっていた

 一年生のサッカー部、逆ナンしに行くから行くよ!と、彼氏できたよ!と言う間もなく引っ張っられて行った。

 そっと教室を開けて覗きこんだ

 この教室からはサッカーコートがよく見えて

 日当たりが良くなんだか温かい


 私はふと、固まった

 バスで見た子だ、、、

 キラキラしてて

 胸がキュンとなった

 ゆっぴに

 彼を指差して、一年?と聞いた

 ゆっぴは当たり前でしょ?一年のクラスなんだからと

 すかさずゆっぴが、

 あー花!気に入った?と

 いや前バスで一緒になったなって


 ゆっぴはニヤニヤしていたけど

 私は感じた事のない感情になった

 昨晩ジュンさんに大好きとたくさん言って

 たのに

 彼の姿を見て嫉妬を感じて虚しさも感じた

 私は今彼氏がいる

 彼にもきっと彼女がいる


 彼女がうらやましい。

 なんて図々しい気持ちなんだろう

 彼は私達に気がつく事もなく

 チャイムが鳴り教室に戻った


 ノートの隅にジュンさん早く帰って来てと

 書いた。ジュンさんが居てくれたら触れたらこんな複雑な気持ちにならないんだ

 そう自分に言い聞かせて


 放課後ゆっぴがニヤニヤしながらやって来た

 そして小さなプリントの切れ端をわたされた。


 ヒロ ◯◯◯◯


 なに?


 一年サッカー部体育科

 ヒロくん、彼女無し


 ちなみに

 花の連絡先ヒロくんに渡しといたから


 え?は?えー!


 小さなパニックが起きた

 彼氏できた、、、

 一度しか会ってないけど、、、

 え?


 戸惑ってる時間も無く


 帰宅途中ヒロくんから着信が

 心臓が飛び出そうになった

 そして、自分でも驚くほどぶりっ子声で

 もしもし。花です。と。


 えっとヒロ、連絡先もらってありがとう

 いきなり電話はだめだったかな?と


 あの子なんだ、年下なんだ、こんな声、こんな話し方、


 まさとさんですよね?連絡先交換させてくれたの?。


 え?


 まさとは、小学校から一緒の男友達だ


 前バスで香水いっぱいつけたでしょ?

 オレあのバス乗ってて

 まさとさんに、花ちゃん紹介してくださいってたのんだら、

 無理!!花はそーゆうんじゃないの、

 皆んなが可愛がってんだから独り占めしていいのは、かなりハイスペックの人だけ

 これ、暗黙の了解だからって

 言ってたのに。

 まさとさん、教えてくれたんだ?


 いや待って待って

 すっごく嬉しい言葉が次々に来る

 バスであった事覚えてたんだ

 私を紹介してほしいとたのんだんだ。


 緊張してて早口になっちゃってわけわからないかもだけど

 始めて一目惚れで一瞬時が止まったみたいで

 それで。

 あ、何型花ちゃん?


 私は爆笑した私があの日感じた事と同じ事

 ヒロは思ってたんだ。

 そして何型?って


 Bだよ

 あオレも

 複雑に頭の中で絡み合ってた柔らかい毛糸が少しずつほぐれていく様な

 安心感を覚えた緊張がよく伝わる話し方

 失敗を恐れてる話し方


 あの、、時間がある時電話して

 お互いのこと話せたらなって

 いいかな?


 ヒロは好きとは一度も言わなかった


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る