1月5日 心に留めてほしいのは、…(デール・カーネギー)
心に留めてほしいのは、この祈りが「今日の」食物のみを求めている点だ。この祈りは、昨日口にせざるをえなかった古いパンのことで不平を言っているのではない。まして「おお神よ、穀倉地帯はカラカラに乾ききっており、旱魃に見舞われるかもしれません…そうなると、来年の秋にはどのようにしてパンをつくればよいのでしょう?」とか「私が失業したら、神よ、私はどのようにしてパンを得たらよいのでしょう?」などとは言っていない。
そうだ、この祈りは私たちに今日のパンだけを求めるように教えている。今日のパンこそ、人間が口にしうる唯一のパンなのだ。
ずっと昔、人々が苦しい暮らしをしている石ころだらけの土地をひとりの哲人が放浪していた。ある日、丘の上で群衆に囲まれた彼は、古今東西を通じてもっともよく引用されることになる言葉を群衆に伝えた。幾世紀にもわたって語りつがれているその言葉とは–−
「それゆえ、あすのことを考えるな。明日のことはあす自身が考えるだろう。一日の苦労はその一日だけで十分だ」
『道は開ける』デール・カーネギー、香山晶訳
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます