川谷視点

(番外編)  12月25日 翔斗とまた友達になりたいから。

※こちらの話は本編とは繋がりを持たせていません。作者の私が花視点を書きたかったため書かせて頂きました。

ですので、人それぞれの考え・感想を持ったままでも本編には影響は出ないようにしていますので、ご理解よろしくお願いいたします。


もしかしたら、不快な気持ちになる人や腹が立つ人がいるかも知れませんのでその場合はこの話を飛ばして頂くことを推奨します。


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私は4年間付き合っていた彼氏、古巻翔斗を半年間も騙した挙句、振って傷付けました。


この時の私は知りませんでした。

これがどれだけ愚かなことだったのか……






私は翔斗と付き合っている時は気付けませんでした。


浮気相手と付き合い始めて1週間を過ぎたあたりから、少しずつ気付き始めました。


ですが、私は自分のしてしまったことを認めることが出来ず、付き合い続けました。


1ヶ月過ぎたあたりのことでした。

浮気相手からヤロうと誘われました。

もちろん断りました。


だってヤルなんてもっと長い間、付き合って来ないとできないと思っていたから。

翔斗と付き合っていた時だって、高校生入ってから少しだけ考えたぐらいだったから。

そして、翔斗とは一回だけそう言う話をして、私がヤル決心がついた時でいいと言ってくれていたから。

それが男子だと、思っていたから。


だけど、違いました。

断った時浮気相手は私に怒ってきました。

どうしてできないのかと……



私はそこで初めて気付きました。

こんなことでしか気付けない私は本当にみっともないと思いますが、それでも気付けたんです。



翔斗がどれだけ私のことを大切にしてくれていたのか……



だから私は別れました。


私が間違っていたと思ったから。


そして、今更、翔斗のことが好きだったことに気がついたんです。

長い月日一緒に居たからこそ自分がその気持ちを忘れていたことに気がついたのです。


私は後悔しました。なんで浮気をする前に気付けなかったのか、どうして、浮気がバレた時に気が付けなかったのか、本当に後悔しました。



もし、もし、できるなら復縁したい。

何でもするから、そう願いました。

ですがそんなことできないことなんてわかっていました。当たり前です。そんなこと。


だから、復縁は出来なくても、出来なくてもいいから、翔斗と付き合う前みたいに話せたらいいと思いました。

そんな甘いことを私は思ってしまったんです。


そんな中、私は会ってしまいました。

あの日、文化祭の休憩スペースで会ってしまったのです。

その瞬間私は声をかけていました。

会えたことが嬉しくて……

そして、気付いた時には言い合いをしていました。

そんなことをしたいわけではなかったのに。


私はその時決めました。

どんなに罵倒されても、無視されても、拒否されても、私は翔斗とまた友達として話したい。

そのために努力をするのだと。


今回は私が成長できなかったから、ダメだったから、言い合いになってしまったけど、今度直接話せる機会があった時に0から関係を始めるための発言ができるように準備をしようと思いました。


その日から私は目に見えることから始めました。

メッセージアプリの中にいる友達を一度全員消しました。そんなんで許されるわけがありません。

ありませんがまずはこれだと思ったのです。

ダメになっている私を捨てて、新しい私と友達になってもらうために。

そう決めたのに、翔斗だけは消せませんでした。トークだけしか消せませんでした……

だから翔斗から連絡が来ない限り送らないことを決めて、次の日から男の子を除いた私が友達になりたい人に、なぜ一回消したのか、全て訳を話してからそれでもまだ友達になってくれる人と連絡先を交換しました。


それを続けてやっと10人ぐらい友達ができた時でした。


翔斗から指定するファミレスに来てくれと呼ばれたのです。


ファミレスに着いた私に翔斗は言いました。

私に抱いていたのは、好きと言う感情ではなく依存であったと。

それを聞いた瞬間とても悲しかったです。

ですが、これは当然の報いです。

私は全てを受け止め、その上で私は言いました。


「それでも翔斗と友達に戻りたいから。これから反省していることを示していく」と。








私の名前は川谷花

最低な女です。本当に最低な女です。


そんな自分を変えたくて、

失ってしまった人たちともう一度友達になりたくて、私は自分を変えたいと思っています。


学校生活は後、2年3ヶ月しかありません。

私ができることは少ないのかもしれません。

しかし、その中でも私が出来ることはあります。


今の私よりも良い私にはなることです。


そのためには努力を惜しみません。

だって、


    翔斗とまた友達になりたいから。


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