夜光視点
第43話 10月18日 ラノベが好きです。
「ふうぁ〜〜〜〜」
時間を見ると朝の6時です。いつもより1時間も早く起きてしまいました。
ですが、とても体が軽く感じます。眠気も取れてしまったので今日は起きることにしました。
リビングに行くとまだ誰も起きてはいません。
テレビをつけるとちょうど朝の占いの時間でした。
『今日の一位は……』
「あ、私だ」
今日は何かいいことが起きそうですね!
いつもより30分も早く家を出ました。少し学校に着くのは早いですが、もしかしたら古巻くんに出会ったりできるかもしれません。
……全然そんなことはありませんでした。
何が占い一位だ〜〜、騙しやがって〜〜
私は心の中で悪態をつきました。
ですが今日はまだまだはこれからです。
朝のホームルーム……何も起きません。
1時間目……何も起きません。
2時間目……何も起きません。
3時間目……何も起きません。
4時間目……何も起きません。
もー何が一位だよ〜、いつもと変わらないじゃないですか。いやむしろ、期待してる分いつもより悲しさが大きいですよ〜〜
昼休み、私は何も起きないことに心で泣いていました。もう絶対占いなんて信じないそう心に誓いました。
5時間目……それは唐突に起きました。
文化祭の準備でわからないことがあったので実行委員に聞くことになったんです。そして私の近くにはいたのは、なんと古巻くんだったのです。
「あ、あの……」
「ん?夜光さんどうしたの??」
私が小さい声で声をかけると、古巻くんは私の苗字を読んでくれました。
話したことなんて一回しかないのに……
私はそれだけで嬉しくなりました。
占いさん、さっきは絶対信じないとか言ってごめんね
私が心の中で言っていると……
「夜光さん?どうしたの?何もないなら僕行くよ?」
私は黙ってしまっていたみたいです。
「あ、いやごめんね。ここがわからなくて、教えて欲しいなって」
「あ〜ここね。ここ僕も難しそうだなって思っていたんだよね。ここはこうやって、こう……」
古巻くんがすぐ横に来て教えてくれました。
こんな近くに来てくれるなんて、嬉しすぎます。そして、もしかしたら他の話もできるかも……そう思ったのですが、私はやめました。
教室の入り口からこちらを朝露さんが見ていたから。
「あ、古巻くん今って何かやっている途中でした?」
私が問いかけると、
「うん、段ボールを朝露さんと運んでいる途中だったかな」
そう言われました。
そっか……2人で運んでるのか。
もし、私が実行委員になっていれば一緒に運べたのかな……そんなことを思ってしまいましたが、私はこの一瞬だけでも話せたので満足でした。だから、
「ごめんね。仕事止めちゃって。こっちはもう、わかったから行ってあげて」
そう古巻くんに言いました。
「本当?じゃー僕行くね。ごめんね、もっとしっかり教えてあげれなくて。引き続きよろしくお願いします」
私だけではなく一緒にいた人たちにも頭を下げて古巻くんは朝露さんの元へ行きました。
私はその背中を見つめてやっぱり古巻くんはカッコいい、そう思いました。あと、もう少しだけ話したかったなって……思いました。
そのあとは何事もなく学校は終わりました。
私の耳には先程の古巻くんの声が残っています。
本当に少しだったけど、古巻くんと話すことができて私はとても嬉しく思い、とても心が弾んでいる気がします。
あ〜幸せです。
家につきました。
私はすぐにご飯を食べ、お風呂に入り、寝る準備をします。
なぜなら最近は忙しくて2巻の続きを読めていなかったからです。今日は3巻を読む日です。最初は古巻くんと仲良くなるために読み始めたこの本が、今となっては自分が読みたいから読んでいることに私はびっくりです。ですが、それほどこの本が面白くて、魅力的なのだと思います。
さて、この3巻はどのような内容なのでしょうか……
先程まで考えていた古巻くんのことすら忘れ、私は3巻を読み始めます。
私はもう認めざるを得ないと思います。
私はこの本がいや、
ラノベが好きです。
そう心の中で呟いてから、私は本に意識を集中させていくのでした。
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43話読んで頂きありがとうございます。
少し時間は遅くなりましたが、6000pvを超えたので書かせて頂きました!
そしてなんと初!1日で7000PVを超えました!
パチパチパチパチ
本当にありがとうございます!
そしてこれからもよろしくお願いいたします!
コメント、レビュー、小説のフォロー、応援、
本当に沢山の方々からしていただき嬉しいです!これからもよろしくお願いします。
誤字脱字もましありましたらよろしくお願いします。
( いいねしか押せないのでここで言わせていただきます。レビューにコメントしてくださった方、ありがとうございます!嬉しいかったです!)
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